(リメイクの経緯はコチラ)
(元記事はコチラ)
関東学生トーナメント決勝戦
4thクォーター 残り3分15秒
「来たああああーーーーーー!!!!!!!」
「これが王者の力!! さすがは深体大!!」
諸星 「よく決めた!!」
「はい」
大野は全てを悟った顔でうなずいた。
「やっぱり外で勝負か!!!」
深体大守備陣は外に広がっている。
4thクォーター 残り3分15秒
深体大 83
青学大 82
「来たああああーーーーーー!!!!!!!」
道谷《逆転!! 逆転!! 逆転ーー!!!》
塚本《牧紳一が決めたああーーーー!!!!》
「うわああああーーーーーーーーー!!!!
この土壇場で深体大が逆転だ!!!!!!」
この土壇場で深体大が逆転だ!!!!!!」
「これが王者の力!! さすがは深体大!!」
試合開始から36分45秒。
牧のスリーポイントにより、
深体大がこの試合初めてのリードを獲得。
深体大がこの試合初めてのリードを獲得。
そして
『ビビーーーーーーーーーー!!!!』
『タイムアウト!!! 青(青学大)!!』
塚本《ああっと、青葉がこの流れを嫌った!!》
道谷《青葉がタイムアウトをとりました》
「よーーーっし!!」
牧が手を挙げた。
牧が手を挙げた。
バチン!! バチン!!
河田兄弟、諸星、伊達、次々と牧の手を叩く。
諸星 「よく決めた!!」
河田雅 「さすがだ!!!」
河田美と伊達健は言葉がない。
(凄い……。凄すぎる…!!!)
ただただ自軍の主将の勝負強さに驚愕していた。
深体大ベンチ、総立ち。
「うおおおおお!!! 牧さん!!!!」
「やったああ!! 逆転だああ!!!!」
大騒ぎの選手の横で、ひとり冷静な唐沢監督、
ベンチに控える4年生の大野に再び声をかける。
「大野、交代だ」
「はい」
大野は全てを悟った顔でうなずいた。
これに気づいた記者席の弥生。
「ここで経験豊富な4年生を投入ね。これまで
大学バスケ界を無敗で駆け抜けてきた経験を
最後の勝負で使うつもりだわ」
大学バスケ界を無敗で駆け抜けてきた経験を
最後の勝負で使うつもりだわ」
町田、続く。
「それとリバウンド力も。大野には高さもある」
「それとリバウンド力も。大野には高さもある」
一方、青学大ベンチの陸川も交代を指示する。
「家村、行くぞ」
「ハイ」
家村、ウォーミングアップ完了。
家村、ウォーミングアップ完了。
陸川が続ける。
「向こうはおそらく大野を入れてくるはずだ。
相当サイズアップする。次はゾーンで行け。
ディフェンスは中を固めろ」
相当サイズアップする。次はゾーンで行け。
ディフェンスは中を固めろ」
「ハイ!!」
『ビッビーー!!!!』
ここで交代の笛が鳴った。
青学大ベンチに目を向ける牧。
「向こうも代わるみたいだな」
唐沢 「分かってる。家村だ。諸星、頼むぞ」
諸星 「ハイ!」
両軍、この交代は想定済み。
観客席。
腕組みの赤木。
「ついに逆転したか。しかもキャプテンの
ビッグプレイだ。これは点数だけではなく、
勢いも流れも全て逆転したかもしれないな」
ビッグプレイだ。これは点数だけではなく、
勢いも流れも全て逆転したかもしれないな」
杉山が続く。
「試合時間の9割をリードしていたからといって、
判定勝ちがあるわけじゃない。最後に1点でも
多く獲ったほうが勝ちなんだ。深体大は
抜群のタイミングでひっくり返したな」
判定勝ちがあるわけじゃない。最後に1点でも
多く獲ったほうが勝ちなんだ。深体大は
抜群のタイミングでひっくり返したな」
放送席も興奮を抑えられない。
道谷、興奮気味に問う。
《塚本さん、残り3分でついに逆転です!!》
《塚本さん、残り3分でついに逆転です!!》
塚本、同様の表情で返す。
《いやあ、とんでもない試合になってきました。
《いやあ、とんでもない試合になってきました。
そして、このタイムアウトの両軍ベンチの采配も
興味深いところですね》
興味深いところですね》
『ビビーーーーーーーーーーーーーー!!!!』
タイムアウトが明けた。
両軍のメンバーに変更あり。
先に深体大の選手がベンチから出てくる。
伊達健を下げ、大野を投入。
塚本、解説。
《経験値とサイズ、両方を上げてきました!
《経験値とサイズ、両方を上げてきました!
まさに王者らしい磐石の交代ですね》
そして、少々遅れて青学大メンバーがコートへ。
道谷《一方、青葉は……》
「おおおおおおおーーーーーーーー!!!???」
観衆がいっせいにどよめく。
青学大のメンバーを見て、どよめく。
「前川をさげた!!!!!」
「家村と交代したのは前川だ!!!」
牧 「な…!?」
三井 「なんだと!!!!?」
赤木 「天崎じゃない…!!」
塚本《こ…、これは…!!!》
道谷《なんと青葉はPFの前川をさげました!》
唐沢 「なに?」
(陸川……!!!?)
陸川、鋭い視線。
「唐沢先生、僕はあくまでも挑戦者です。
この試合、最後まで仕掛けますよ」
この試合、最後まで仕掛けますよ」
道谷《これはどういう狙いでしょうか!?》
塚本、腕組み。
《いやあ、驚きです。シンプルに考えれば
シュートの強化となるんですが、果たして…。
とにかく早くプレーを見たいです!!》
《いやあ、驚きです。シンプルに考えれば
シュートの強化となるんですが、果たして…。
とにかく早くプレーを見たいです!!》
深体大メンバーが慌ててマークを確認する。
「どうする!?」
レフェリーから藤真にボールが手渡された。
藤真 「チャンスだ。行くぞ!」
牧 (マズイ…!)
瞬間、唐沢が声を出す。
「雅史が神! 大野が家村! 諸星が天崎だ!」
「ハイ!!!!」
これを受けて速やかに選手が動く。
事なきを得た。
藤真 「チッ…」
(普段静かなくせに、こういう時は大声かよ)
青学大の攻撃開始。
三井が身を乗り出す。
「青葉はどういう作戦だ? 外から攻めるのか?」
腕組みの宮城。
「この大詰めで外角勝負なんてことが…?」
ボールがフロントコートに入った。
神、家村、天崎、共に外に大きく開く。
選手間の間隔を大きくとり、
コートいっぱいに広がっている。
コートいっぱいに広がっている。
「やっぱり外で勝負か!!!」
「これは神か家村で仕掛ける気だ!!!!」
仙道 「いや……」
「へい」
インサイドの森重が声を出す。
インサイドの森重が声を出す。
河田雅・大野 「………!!!?」
仙道 「中だ!!!」
赤木 「そういうことか!!!!」
「陸川っ…!!」
唐沢、青葉ベンチに目を向ける。
陸川、腕組み。
「勝負です。唐沢先生」
「勝負です。唐沢先生」
シューター陣へのチェックで
河田雅や大野が外に出ている。
河田雅や大野が外に出ている。
中は、森重と河田美の完全な1対1。
そこに、藤真からのボールが入った。
道谷《完全な1on1!! 森重対河田弟!!》
塚本《これが陸川監督の狙いだったか…!》
森尾 (面白い!)
ダム!!!!
森重の高速スピンターン、発動。
河田美が抜かれる。
「……!!!!」
深体大守備陣は外に広がっている。
ヘルプディフェンスは来ない。
「行った……!!!!」
森重、河田美を完全に振り切り、
渾身の力を込めてボースハンドで叩きつける。
ドッガアアアアアア!!!!!!!!!!
深体大 83
青学大 84
「来たああああーーーーーーーーー!!!!」
「森重ーーーーーーーーーー!!!!!!」
青学大ベンチが叫ぶ。
「いよーーーーしゃああああ!!!!!!!」
「ジャックアターーーーーーーック!!!!!」
陸川、ガッツポーズ。
「よーーーっし!!!」
「よーーーっし!!!」
道谷《森重、決めたー!! 1対1を制した!!》
塚本《陸川監督の作戦が決まりました!!!!》
藤真 「よーーっし!! さすがだ、森重!!」
森重 「うぃ」
牧 (こういう手で来るとは…)
河田雅 (さすがは策士・陸川…)
観客席、どよめく。
赤木、腕組み。
「シューター投入の狙いは、ディフェンスを
広げることだったのか…。つまり青葉の狙いは
森重の1対1だったんだ」
広げることだったのか…。つまり青葉の狙いは
森重の1対1だったんだ」
三井、続く。
「だからと言って、河田兄が中の守りに入ったら、
神がフリーに…。大野が行けば、家村が空く…」
さらに杉山。
「なんてリスキーな作戦なんだ。深体大は、
やろうと思えば、スリーを捨てて森重に
ダブルチームに行くこともできるんだぞ?」
やろうと思えば、スリーを捨てて森重に
ダブルチームに行くこともできるんだぞ?」
宮城、苦笑い。
「外れないっていう自信があるってのか。
確かに2人とも絶好調だし。あの監督らしい
思い切った采配だな」
確かに2人とも絶好調だし。あの監督らしい
思い切った采配だな」
桜木、ニヤリ。
「オレはこういうイチかバチかの勝負、好きだぜ」
河田雅 「美紀男! 来い!」
兄が弟の肩を抱き、指示を出す。
道谷、興奮実況。
《またもや青葉が逆転!!
再び1点リードです!!》
《またもや青葉が逆転!!
再び1点リードです!!》
残り3分
青学大、再逆転。
続く
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スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(262) リメイク版 へのコメント一覧
陸川監督「勝負です。唐沢先生」のセリフ後の神が『陣』になってました。
攻めてこそ青葉!この回はほんと神回でした!
青葉が、タイムアウトをとり、メンバーが藤真・天崎・家村・神・森重の4シューターの布陣をここで披露!
タイムアウト終了後、予想外のメンバーで混乱する中藤真が攻めようとする中、唐沢監督が珍しく大声で『雅史が神!大野が家村!諸星が天崎だ!』的確にマークを指示し選手を落ち着かせる!
1話ごとに展開がガラリと変わり、両軍最後の大詰めとのことでハラハラドキドキの展開でした!