男子バスケットボール日本代表
FIBAアジアカップ予選 強化合宿
練習ゲーム
第1コート＝Aチーム × Eチーム
第2コート＝Bチーム × Cチーム
激しい肉弾戦が両コートで繰り広げられる。
何度も何度もホイッスルが鳴らされる。
『ピピーーーーーーーーーッ！！！！！』
『オフェンス！！！！』
Bチームのマッカーシーと、Cチームの河田美。
元外国人の巨漢と学生ビッグマンの激突。
マッカーシーは重戦車のような突進を見せたが、
コースに立っていた河田美一歩も動かず正面から
受けてみせた。結果はオフェンスファウル。
同じCチームの藤真と森尾が手を叩く。
｢よーーーっし、ナイスディフェンス！！！」
パチン！！
河田美、立ちあがり自分の両頬を叩く。
｢一歩も退くもんか」
マッカーシー、ヒューっと口を鳴らす。
｢なかなかやるネ、大学生」
見学中のDチーム、
松本＆深津が少々驚きの表情。
｢へえ、あの美紀男があんな顔をするかあ」
｢アイツなりに燃えてるようだピョン」
杉山、腕組み。
｢あの体躯のうえに根性もあると来たか。どうやら
高校･大学と兄貴にしっかり鍛えられたようだな」
花形、ニコリ。
｢さらに赤木や森重ともやり合ってきましたから」
そして直後、
対抗するかのように、第1コートでは笛と大声。
『ピピーーーーーーーーーーッ！！！！！！！』
｢っしゃあああーーーーーーーー！！！！！」
｢よく決めた！！！！！！！！！」
赤木が、桜木のファウルを受けながらも
ゴール下のシュートをねじ込んだ。
佐戸、土屋、矢野が、公式戦の山場のような
鬼気迫る顔で、大声で吠え、手を叩く。
スタッフ陣、その様子を見つめる。
｢これはもう、プロも学生もないな」
｢全員が同じ土俵で感情むき出しで戦ってるよ」
さらに
森重 「ナイス」
バチン！！
手を差し出し、赤木とタッチを交わす。
｢あの森重が自分から声を…」
｢ああいうシーンとはほぼ無縁だった男が」
｢大浜さんは、初日から凄い空気を作り上げたぞ」
大浜 「俺じゃねえよ」
｢…？」
大浜 「アイツだよ」
汗をぬぐう桜木。
｢おのれ、ゴリめ」
(デカ坊主まで一緒に喜びやがって…！！）
バチン！！！
三井が、その桜木の尻を叩く。
｢おい、やられっ放しで終わんじゃねえぞ」
沖野も駆け寄る。
ほぼ会話をしたことのない桜木に発破をかける。
｢お前、デカいのは態度だけじゃないはずだろ」
桜木 「ああ、わかってる！！」
浜崎が手を叩く。
｢よーーっし！！ 次、一本ディフェンス！！」
｢オウ！！！！！」
メンバー最年長の声に周囲が呼応。
桜木 「コラア！ その声は俺の仕事だああ！」
浜崎 「あ、役割獲っちゃったか？」
与野 「フッ、頑張れよ、キャプテン」
(そして俺をコートに入れるの忘れんじゃねえぞ）
腕組みの大浜。
｢闘争心をテーマに課したのは、確かに俺だが、
それを真っ先に行動で示したのは、あの桜木だ」
(最後のしょうもないシーンは置いといて）
｢あのルーズボールか…」
｢なるほど、確かに…」
(最後のしょうもうないシーンは置いといて）
戦いは続く。
そしてそれは、肉弾戦だけではない。
ザシュ！！！！
土屋がスリーポイントシュートを決める。
｢おおおおーーーーーー！！！ 見事！！！！」
｢佐戸のアシストも完璧だった」
土屋、三井を指さす。
｢譲らんで」
三井 「あんだと？」
土屋 「外のシュートはお前や神だけやない」
｢む？」
Aチームベンチの宮ノ腹が反応。
(そういう争いは、俺も参戦させてもらうぜ）
第2コートは、さらに分かりやすい構図。
ザシュ！！！！
｢決めた！！！！！！！！」
ザシュ！！！！
｢いや、決め返した！！！！！！」
Bリーグと学生リーグで、共に同じ異名を持つ
ふたりがアウトサイドシュートを決め合う。
｢ゴッドハンド対決か！！」
｢森尾と神、これまた注目の勝負だ！！！」
肉体のぶつかり合いはなくとも、技術とプライドが
激しい火花を散らしている。
これもまた戦いである。
とりわけシューターと呼ばれるプレイヤーたちは、
｢シュート」において、オールラウンダータイプの
選手に譲るわけにはいかない。
三井 「負けてたまるか」
(俺がヘッドコーチなら、シューター型を何人も
メンバーに入れはしねえ。仙道や河田兄にだって
外のシュートがあるんだからな）
森尾 （最も信頼されるシューターでなければ）
宮ノ腹 （日の丸を背負うことはできない）
｢そうか、ああいう戦いもあったか」
｢現代バスケの常識から考えると、枠は熾烈だ」
近年、選手個々のプレイの幅は拡大を続けている。
200cmを超えるビッグマンが外からのシュートを
高確率で決めることは、もはや常識。
司令塔と呼ばれるポイントガードにおいても
世界の第一線で活躍する選手は、ほぼ間違いなく
アウトサイドを中心に一定以上の得点力を備える。
多くのプレイヤーがオールラウンドなスキルを
身に着けているいま、かつてのポジションごとの
プレイイメージは大きく変貌しつつある。
シュートに特化したタイプの選手が、代表の枠に
何人も並ぶことはおそらくない。
｢だが、それでもシュートで輝く選手はいる」
｢ああ、ピュアシューターはバスケの華の一つだ」
｢さあ、誰が日本の長距離砲になるか」
体格や身体能力で抜きんでたものがなくとも、
圧倒的なシュート力を武器に活躍する、いわゆる
｢ピュアシューター」もまた、戦っている。
三井 「ヘイ！！ 空いた！！！！！」
コーナーで吠える。
スクリーンで土屋の守備を振り切っている。
ビッ！！！！
そこにボールが飛ぶ。
パスを出したのは、
空中でシュートモーションをキャンセルした桜木。
｢桜木！！！！！！！」
｢あの体勢からもパスが出る！！！」
三井が構える。
が、すかさず佐戸が出る。
｢撃たせない！！！！」
｢読んだか！！ 佐戸のフォローが早い！！！」
三井 （んにゃろう…！！！）
佐戸 （ディフェンスだって、経験の見せ場だ）
が、
次の瞬間、三井はワンドリブルで横にずれる。
ダム！！！！！！
佐戸 「…！！？」
｢上手い！！！！！！！」
｢ステップサイド！！！！！！」
このワンステップで佐戸から大きく離れ、
シュートを放つ。
ビッ！！
桜木 「おおおお！！！」
思わず声を出す。
ザシュ！！！！！！！！！
｢決まった！！！！」
｢これは見事！！！！！」
｢ステップバックからのスリーが武器の三井、
新しいウェポンをここで見せてきた！」
浜崎 「これは大したもんだ」
桜木 「ミッチー、横もあったか！！」
三井、ニヤリ。
｢ああ、コーナーだと後ろには下がれねえからな。
俺はどこからだって決めてやるぜ、たとえ相手が
佐戸健一だったとしてもな」
｢いまのはいいプレイだった。シューター争い、
技術の面で一歩抜けるのは三井寿かな」
｢はい、経験では森尾、フィジカルでは宮ノ腹、
距離では神宗一郎といったところですかね」
｢同じシューターといってもそれぞれ個性がある。
選ぶ側は大変だろうが、役者揃いで面白い」
三井 「おう、それよりもよ」
桜木 「ぬ？」
三井 「お前、次は赤木を止めろよ」
桜木 「…！」
ゴオオオ！！！！！！
目が燃える。
桜木 「勝ああああーーーーつ！！！！！！」
赤木 「！？」
佐戸 「おっと、相手さん燃えてるようで」
赤木 「望むところです」
｢っし、次、オフェンス一本！！！！！！」
｢オウ！！！！！！！！！」
｢ディフェンス、止めるぞ！！！！！！」
｢オウ！！！！！！！！！」
男たちの声が飛び交う。
あらゆるポジションが白熱する。
与野 「……。」
(お前、交代のこと、覚えてるよな…）
続く
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jungle123
スラムダンクの続きを勝手に考えてみる（1288） へのコメント一覧
ご無理なさらずに。
ミッチーいいですね〜
最高です！
花道vs仙道ぐらいまで飛びそう。そんで代表12人が発表され
アジアカップが始まる気がする。
今回は与野さんの出番はなしっぽい?
監督の狙いはそこか？違うか。
待ってました。
与野さん(*^▽^*)
いい先輩でいいキャラですね！
次回のゴリとの勝負楽しみです。
更新ありがとうございます。
そしてクオリティ高い
面白いです
そしてクオリティ高い
面白いです、最高
『本当に・・・
待ちくたびれましたよ・・・』
（神）
Kさんいつもありがとうございます！
お待ちしておりました！
日本代表合宿の戦いの中、三井＆花道VS赤木＆森重のチームが激突！佐戸さんがスリーを決めると雅史とのコンビプレイで三井がスリーで返す！ゴール下も良いですが、外の勝負も白熱してます。
隣のコートではマッカーシーを美喜男が身体をはってとめオフェンスファウルをもらいました。兄とずっとプレイしてたのもそうでしょうが、キングコング兄弟とやりあってきたのも大きい！
シューター陣では神と森尾さんの新旧ゴッドハンドコンビが決め続ける！
そして、花道のドライブからキャンセルプレイでミッチーにパス。ミスターがとめにいくが、ワンドリで大きく横にずれスリーを決めた〜！
凄い、佐戸さんから決めたのほんと凄い！ステップバックスリー以外にもステップサイドのスリーも武器に！あとはフィジカルか？
シューターも争いが激しく経験の森尾•フィジカルの宮ノ原•距離の神。そして技術のスーパースター三井！はて、この中から誰が選ばれるのか？4人の中でも一歩先をいく三井寿最高っす！
赤木が花道から決めたとき、森重が声をかけたところに感動したのと対象にキャプテン花道とその仲間たちのやりとりに笑いました笑
狭き門の12人の代表。ガードもシューターもセンターもオールラウンドに求められる中、湘北3戦士の赤木•三井•桜木には代表に選ばれてほしいが、どの12人が選ばれるか読めん！全く読めん！田岡監督、ぜひ予想してください！
Eチーム沖野•三井•河田•花道•浜崎が白熱しすぎて、最後の与野さんがほんとうに交代を忘れられてそうなところに笑いました笑
花形を絡めた理由
メガネだから（笑）
神が最大のライバルだろうけど三井が代表で居てほしい、ちなみに神ファンですが笑
今の段階で花道にはこのメンツの中でもはっきりと１段上のプレイヤーであって欲しい
そして合宿を通じてさらに上へ
週一回の1番の楽しみで先週は更新なく残念でしたが無理をなさらずこれからもよろしくお願いいたします🙇♂️
月曜からありがとうございます！
花道がスリーを教えてもらうのか…？
先の話しを考えてる間を埋めるための話だから仕方ないか
(お前、交代のこと、覚えてるよな…）
これスラムダンクの単行本だったら、一話終わる度にあった1コマ漫画に出てきそうw
つまらない人生を歩んでるのですね
あなたの人生に幸あれ
与が付くキャラはいい味してる笑
この一連の選考風景好きだなぁ。これらを読みながら、Kさんがどの選手を代表に選ぶのかを考えるのもとても楽しい。
Kさん、今後も楽しいストーリーよろしくお願いします。
桜木メインで考えた際は三井、もしくは森尾が相性いいか？
だなぁってなんだよ笑
ミッチーの代表メンバー入りに後押ししてくれるはず
上から目線
人生満ち足りてるからね
上から目線でごめん🙏
彦一曰く、プレイスタイルが仙道に似ているだけあってか、存在感をあらわにしてきてか見ているこっちまで気持ちが入ります‼️
そして与野先輩…笑
間の使い方が最高過ぎます！！
まだBリーグの活躍もなければ先の大会でも目立った結果も残せていない。
大躍進とは取れる結果だがこの代表でキャプテンを張れる実績かといわれれば首を傾げてしまう。
となると意図的に監督が仙道に与えた試練。代表に不可欠な存在であるからこそ特異なポジションを与え存在感を示せというメッセージなのか？
まぁ原作見てれば誰もが納得のキャプテンだけど（笑）
コメントで納得のメンバーと妄想を考察してこーぜ（笑）