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宮城と荒石の勝負から2週間。
4月某日、
湘北高校体育館。
宮城 「よーーっし!! 次、スクエアパス!」
一同 「オウ!!」
バスケ部の練習が行われている。
コートサイドで眺める彩子と晴子。
「色々あったけど、やっと形になってきたわね」
「色々あったけど、やっと形になってきたわね」
「ホント、一時はどうなることかと思いましたよ」
彩子、苦笑い。
「まあ、もう20人ほど減っちゃったけどね」
「まあ、もう20人ほど減っちゃったけどね」
「オラアア!!!!!! そこ!!
サボってんじゃねえぞ!!」
サボってんじゃねえぞ!!」
宮城の檄が飛ぶ。
ビクッ…!!
一瞬ランニングのスピードを緩めていた1年。
(マジかよ…。ちょっとゆっくり走っただけで…)
宮城の怒声が体育館に響き渡る。
「練習だからって手ぇ抜いてんじゃねえ!!
俺たちゃ全国目指してんだ、やる気ねえなら
帰ってくれていいんだぞ!!」
俺たちゃ全国目指してんだ、やる気ねえなら
帰ってくれていいんだぞ!!」
シーン……
静まり返る体育館。
彩子、眉間にシワ。
「あらあら、また出ちゃったわ、鬼キャプテン」
「あらあら、また出ちゃったわ、鬼キャプテン」
(もっと人数減っちゃうわね、この調子じゃ…)
晴子 「………。」
(お兄ちゃんより厳しい…)
(お兄ちゃんより厳しい…)
宮城の厳しい練習メニューにより、
新入部員の人数は日に日に減少していた。
新入部員の人数は日に日に減少していた。
例年とは違い、中学時代に実績を残した人間が
多く集まった湘北バスケ部だが、人数の減少は
ほぼ例年通りとなっていた。
多く集まった湘北バスケ部だが、人数の減少は
ほぼ例年通りとなっていた。
「ハア、ハア、ハア……」
ヒザに手をつき、肩で息をする新入生たち。
桜木 「フン、情けねえ」
ただ、例年と違うことも。
宮城 「よし、次! 2対2!」
1年生 「ハイ!!」
ダム!!!
石井 「うわ…!!」
1年生が石井を抜く。
キュ!!
角田がカバーに出る。
角田がカバーに出る。
(ココは行かせん!)
ビッ!!
その瞬間、ゴール下にノールックパスが飛ぶ。
角田 「……!!?」
バス!!
1年生 「よーーーし!!!」
角田 「く…」
(ガッデム…!!)
(ガッデム…!!)
宮城、吠える。
「コラア!! カク! 石井!
1年にやられてんじゃねー!!」
「コラア!! カク! 石井!
1年にやられてんじゃねー!!」
(まあ、ナイスプレーだったけどな)
彩子、ニコリ。
「いい選手が多いわね。このなかに
スタメン候補がいるかもしれないわ」
「いい選手が多いわね。このなかに
スタメン候補がいるかもしれないわ」
晴子、頷く。
「そうなれば、きっと今年も全国が
夢じゃなくなりますよね!」
「そうなれば、きっと今年も全国が
夢じゃなくなりますよね!」
彩子、返す。
「そう! まさにそういうこと!
去年までの選手層の薄さを解消よ!」
「そう! まさにそういうこと!
去年までの選手層の薄さを解消よ!」
石井 (薄いって……)
角田 (そんなハッキリと言わなくても…)
ガラガラガラ…。
宮城 「!!?」
安西登場。
「ホッホッホ、こんにちは」
宮城 「チューーーーーッス!!!!!!!」
「あ…!!」
1年生、慌てて声を出す。
1年生、慌てて声を出す。
「チュ、チューーーーーーーッス!!!!」
(危ねえ、危ねえ、挨拶しねえと飛び蹴りが来る)
安西 「皆さん、頑張っているようですね」
宮城、握りコブシ。
「もちろんです! 今年こそは安西先生に
全国優勝のトロフィーを!」
全国優勝のトロフィーを!」
安西、ニコリ。
「それは心強い。さあ、練習を続けてください」
「それは心強い。さあ、練習を続けてください」
宮城 「ハイ!!」
ギィ…。
安西、イスに腰掛け練習を眺める。
バッシイ!!!
天崎のスティール。桜木からボールを奪う。
「いよーーーっし!!!!」
桜木 「ハッ…!! しまった…!!」
(この小僧…、チョロチョロ動きやがって…!!)
宮城 「花道ィ!! 何やってんだ!!」
ギクゥ!
桜木 「ぐぐ…。次だ、次!!!」
安西 「ふむ、いいプレーだ」
天崎 (安西先生…!!)
バッシィ!!!
荒石のリバウンド。
「うらあああ!!!!!」
「うらあああ!!!!!」
潮崎 (た、高い…!!!)
安西 「すごいジャンプ力ですね」
彩子、頷く。
「スジもいいですよ。たった2週間で
基礎練習コースを卒業しましたから」
安西、ニコリ。
「それは楽しみだ。いい選手になりそうです」
「それは楽しみだ。いい選手になりそうです」
荒石は当初、ゲーム形式の練習になると
コートサイドで彩子の指導を受けていた。
コートサイドで彩子の指導を受けていた。
が、
わずか2週間でこの特別コースを抜け出した。
わずか2週間でこの特別コースを抜け出した。
いまは、経験者たちと一緒に通常練習に混ざり、
練習後に彩子の指導を受けている。
練習後に彩子の指導を受けている。
彩子 「うん!」
(やっぱり球技をやってただけあって
飲み込みは早いわ)
(やっぱり球技をやってただけあって
飲み込みは早いわ)
「ふむ」
安西、ヒゲをさする。
安西、ヒゲをさする。
「じゃあ、そろそろ試合を意識しながら
みんなのことを見てみましょうかね」
一同 「……!!!!?」
(試合…!!!!)
動きが止まった。
宮城 「……。」
普段ならココで喝が飛ぶはずの宮城も
思わず動きを止めてしまう。
そこに、
ズイ!
桜木が出てきた。
桜木が出てきた。
「何言ってんだ、オヤジ。試合はズイブン先だろ」
そう、去年県2位の湘北はスーパーシードのため
トーナメント8強まで試合はない。
トーナメント8強まで試合はない。
安西、メガネを少し上げる。
「合同練習試合に申し込みました。来週です」
「合同練習試合に申し込みました。来週です」
一同 「……!!!!」
桜木 「ほう?」
ビシ!!
彩子 「エラそーにしない!」
一同、安西に注目。
「参加校は概ね去年の16強クラスのチームです」
宮城 「え…?」
拍子抜け。
桜木、眉間にシワ。
「オイ、オヤジ。全国制覇を目指してんのに、
なんだそれは」
「オイ、オヤジ。全国制覇を目指してんのに、
なんだそれは」
ムニーーーー。
桜木、安西のアゴ肉を引っ張る。
「んなトコとやっても練習にならねえだろ」
ビシ!!
彩子 「コラーー! やめなさい!」
安西 「ホッホッホ。そんなことはありません」
宮城 「ん?」
安西、続ける。
「この練習試合では、なるべく多くの選手を
ゲームに出していきたいと思ってます」
「この練習試合では、なるべく多くの選手を
ゲームに出していきたいと思ってます」
「……!!」
一同、ゴクリ。
一同、ゴクリ。
安西が続ける。
「スーパーシードということは、逆に言えば、
そこまで公式戦を戦えないということです。
試合をこなしがならチームを成熟させることは
そこまで公式戦を戦えないということです。
試合をこなしがならチームを成熟させることは
できないということなんです」
宮城 「た、確かに…」
さらに安西が続ける。
「君達が再び全国で戦うためには、チーム全体の
底上げが必要です。この合同練習試合を通じて、
インターハイ予選への地固めを行います」
底上げが必要です。この合同練習試合を通じて、
インターハイ予選への地固めを行います」
晴子 「ということは…」
彩子 「この練習試合で、スタメンが決まる…?」
彩子 「この練習試合で、スタメンが決まる…?」
「……!!!???」
―― スタメン
安西、ニコリ。
「ホッホッホ。まずはチーム内の戦いから
スタートですよ」
「ホッホッホ。まずはチーム内の戦いから
スタートですよ」
ギラ!
選手たちの顔つきが変わる。
(スタメン!! やるぞ! やってやる……!!)
合同練習試合まで、あと1週間。
続く
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スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(281) リメイク版 へのコメント一覧
これからも無理をせず頑張ってください。
「試合をこなしがなら」→「試合をこなしながら」でしょうか。