グループB 日本×チャイニーズ･タイペイ
2ndクォーター終了
ＪＰＮ ５６
ＴＰＥ ４０
前半が終わり、日本が16点のリード。
台湾のシュートがことごとく入り続けるという
嫌な雰囲気のゲームとなりつつも、日本は前半で
アドバンテージを作って折り返すこととなった。
放送席が前半を振り返る。
道谷《塚本さん、前半戦はいかがでしたか》
塚本、解説。
《しっかり守っていても点を獲られてしまうという
難しい展開でしたが、前半リードで折り返したのは
大きいですね。予選リーグの大事な初戦としては、
合格点の出来といえるんじゃないでしょうか》
道谷《岡浜さん、リードの要因はどう考えますか》
岡浜、解説。
《集中力が途切れなかったことでしょう。あれだけ
嫌な失点が続くと、リズムが悪くなるものですが、
日本は根気強く戦ったと思いますよ。佐戸選手は
よく踏ん張って、樽瀬選手に繋ぎました》
塚本、続ける。
《それと、やはり出だしのラッシュでしょうね。
ベテランの多い台湾に対して、若手主体の布陣で
あのスタートはビックリしましたよ》
道谷《それでは、後半はどう戦うべきでしょうか》
岡浜《まずはこのリードを保つことですね》
塚本、頷く。
《第3クォーターで台湾は追いつきたいはずです。
後半出だしで何か仕掛けてくる可能性もあります。
過去の国際試合でも、前半は日本が互角以上の
試合をしながら敗れた例は、幾つもありました。
今日は、勝負の後半でも攻勢を続けることが
ポイントになります。メンバーにも注目ですね》
荒石、腕組み。
｢間違いねえ。現時点で台湾が格上ってことなら
間違いなく後半どこかで勝負に来るはずだ」
天崎 「そこを凌げば…」
須形 「まずは後半の出だしですね」
『ビビーーーーーーー！！！！！！！！！』
ハーフタイムが終了。
後半の最初の5人がコートに現れる。
｢おおおおおーーーーーーーー！！！！！！」
｢日本はまた面子が変わったぞ！！！」
道谷《おっと、ガードは深津のようです》
塚本《なんと、ここで若手を起用しますか！！》
日本、3rdクォーターは、
深津、森尾、仙道、河田雅、富沢でスタート。
｢富沢だ！！ 待ってたぞーーーー！！！！」
｢ガードは黄金世代の深津に代わった！！！」
｢これで12人全員出場か！！！」
高宮 「なーんだ、花道は休憩かよ」
大楠 「まあ、前半フルタイム出場だったからな」
洋平、ニコリ。
｢しかしピョン吉くんは、凄いところで出番が
回ってきたもんだな。普通ここはベテランだろ」
木暮 「深津、責任重大だぞ」
彩子 「でも…」
晴子 「全然緊張してなさそうな…」
深津一成、いつもと変わらぬ表情でコートへ。
｢さあ、行くピョン」
『ピピーーッ！！』
台湾ボールで後半スタート。
｢さあ、まずはディフェンス！！！！！」
｢頼むぞ、日本！！！！！！」
｢｢｢ ディー・フェンス！！！！ ｣｣｣
ガンガン！！！！！！
｢｢｢ ディー・フェンス！！！！ ｣｣｣
ガンガン！！！！！！
スパーズアリーナに声援がこだまする。
これを止めて、後半いい形で始動したい。
大事な最初の一本に大きな声が飛ぶ。
だが、
ハーフタイムを挟んでも、
台湾のシュートタッチは変わらなかった。
ザシュ！！！！
3rdクォーター 15秒
ＪＰＮ ５６
ＴＰＥ ４３
道谷《ああーーっと、郭(ｸｩ)源治のスリー！！》
塚本《うーーーん、外してくれない…！！！》
｢ああ…」
｢やられた…」
大声援が途切れる。
一本止めて波に乗りたかったところで、
スリーポイントシュートを浴びた。
彦一 「後半も外してくれん…」
町田 「練習のような確率で決めてきやがる…」
｢ああああ…」
日本ベンチ、スタッフ陣が天井を見上げる。
｢これは嫌なスタートになってしまったぞ…」
｢相手にリズムを渡すわけにはいかないんだ」
大浜、腕組み。
｢もういい、今日はこういう日だ。
さあ、一本返してこい」
深津 「一本！」
｢オウ！！！！！！」
そして、ベンチ＆ベンチ裏の25人が声を出す。
｢さあ、一本、一本！！！！」
｢獲られたら、獲り返せばいい！！」
牧 「さあ、深津、どう動く？」
藤真 「台湾は守備で仕掛けてくるかもしれない」
予想通り、
台湾は仕掛けてきた。
キュキュッ！！
｢……！！！！！！！」
道谷《ああっと、二人来た！！！！！》
塚本《深津君に当たってきたか…！！》
深津に2人のディフェンスが寄る。
センターライン付近でダブルチーム。
台湾ベンチから声が飛ぶ。
『そいつは学生世代のガードだ！！！』
『変則の守備でリズムを狂わせろ！！』
『ファウルでもいい、厳しく行け！！！』
ダム！ ダダム！
深津、ドリブルでキープ。
ディフェンスが手を差し出す。
バッチイイ！！！
深津 「痛…！」
『ピピーーーーーッ！！』
ホイッスル。
道谷《おっと、ここでファウル》
塚本《いやあ、激しいチェックだ》
深津、左手で右手首をつかむ。
そして、右手を少し振る。
叩かれた手を気にしている模様。
台湾ベンチ、手を叩く。
『オッケー、オッケー、ファウルでいい』
『そいつが面喰らえば勝ちだ』
台湾にとっては、作戦通り。
この若い司令塔に、出だしから想定外の守備を
仕掛けることで、冷静さを奪うことが目的。
このファウルは計算内、
のはずだった。
深津のもとに、森尾と富沢が駆け寄る。
｢深津、手は大丈夫か」
｢右手か？」
深津 「叩かれてないピョン」
｢……！！？」
ダブルチームを仕掛けたふたりが
レフェリーに抗議している。
『いまのはボールだ！ 手には行ってない！』
『アイツの声は演技だ！！！』
森尾 「お前…」
深津 「大丈夫」
仙道、ニコリ。
｢出た、出た」
河田雅、苦笑い。
｢代表デビュー戦、いきなりそれか」
面喰らったのは、台湾側だった。
『アイツ、罠を打ちやがった…！！』
大浜 「ほお…」
牧 「食えない野郎だぜ」
藤真 「あんな形で対処するとは」
レフェリーが、テーブルオフィシャルに
ファウルを告げ、日本の攻撃方向を指さす。
台湾の抗議むなしく、再び日本ボールで再開。
スローインを深津が受け取る。
台湾、今度はダブルチームに来ない。
大浜、ニヤリ。
｢1回で終わらせやがったわ」
そして、
深津から矢のようなパスがハイポストに飛ぶ。
ビッ！！！！
そこに走りこんでいたのは仙道。
ビッ！！！！
仙道、ノールックですぐさまゴール下に落とす。
｢おおおおお！！！！！！」
｢速い…！！！！」
河田雅が受け取った。
道谷《ゴール下、河田だ！！！！》
塚本《撃てる！！》
ダン！！！
台湾ビッグマンがブロックに跳ぶ。
ビッ！
河田雅もノールックパス。
リングを見上げながら、ボールを横に捌く。
｢おおお……！！！！！！」
｢ここもパス…！！！！！」
ゴール下、逆サイドの富沢に渡った。
道谷《フリーだ！！》
岡浜《ナイスパス！！！》
バス！！！！
ワンハンドジャンパーを決める。
3rdクォーター 45秒
ＪＰＮ ５８
ＴＰＥ ４３
｢おおおおおおーーーーーーーーー！！！！！」
｢返した！！！！！！！！」
｢すげえパスワーク！！！！！！！」
弥生 「凄い連係…！！！」
町田 「深津、仙道、河田兄…！！」
彦一 「3人とも涼しい顔で…」
町田、コブシを握ってニヤリ。
｢敵に回したら厄介なタイプがコートに揃って
立ってやがる。こりゃ相手からしたら最悪だぜ」
しかし、台湾の好リズムも途切れない。
バス！！！
3rdクォーター 1分
ＪＰＮ ５８
ＴＰＥ ４５
ディフェンスが崩された。
日本と同じようにパスを回して
ゴール下を射抜く。
道谷《台湾も返してきます》
塚本《いまのはいいオフェンスでしたね》
岡浜《相手を褒めるしかないでしょう》
続く日本の攻撃。
キュキュッ！！！
再び仙道が動く。
『ハイポ！！ また7番だ…！！！』
『パスを入れさせるな…』
キュッ！！！！
同時に、河田雅が森尾にスクリーン。
『モリオもチェックしろ！！！！』
『パスコースを塞げ！！』
ダム！
『……！！！？』
深津、ここでドリブルイン。
キュキュッ！！！
台湾ディフェンスが動くが、
深津は一歩でストップ。
そして、ジャンプショット。
｢…！！！！」
｢なんだ…！！？」
｢なんかいきなり普通に撃った…！！！」
バス！！！
バックボードを叩いてゲット。
3rdクォーター 1分15秒
ＪＰＮ ６０
ＴＰＥ ４５
道谷《深津、決めました！！》
塚本《逆に予想外のジャンプショット…！！》
深津、ガッツポーズをするでもなく、
手を叩くでもなく、颯爽とディフェンスに戻る。
岡浜、ニコリ。
《いいですねえ、実にふてぶてしい。
22歳の選手のプレイとは思えない》
この後半、台湾は出だしから好調を維持。
シュートを立て続けに決めてみせた。
だが、日本も同様に決め返した。
22歳の司令塔は、台湾の仕掛けをものともせず
逆に相手を翻弄せんばかりにゲームを動かした。
そして、5分が経過。
スコアは保たれていた。
3rdクォーター 残り4分30秒
ＪＰＮ ６８
ＴＰＥ ５５
日本の攻撃。
道谷《深津、ゴール下に飛び込んだ！》
塚本《ブロック注意》
ガッシイイ！！！
『ピピーーーーーッ！！！』
｢……！！！！」
レフェリー、
ファウルとフリースローのジェスチャー。
『ツーショット！！』
台湾ディフェンスがまたもや罠にかかった。
深津の少々ゆっくりとしたシュートに手が出た。
町田 「上手い！！！」
弥生 「ファウルを誘ったわね！！」
深津 「決めればまた15点差だピョン」
大浜、ニヤリ。
｢まるでベテランだな」
続く
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jungle123
スラムダンクの続きを勝手に考えてみる（1300） へのコメント一覧
「同じ2点だピョン」
後半開始のリード、12じゃなくて、16やないですか??
前話ででも、16リードになっておりますm(__)m
これからも応援してます。
深津の活躍も嬉しいです！
これぞピョン吉！！笑
それはそうとて深津が深津すぎる。。。
Kさんいつもありがとうございます！
第2クォーター走る展開で樽瀬を中心に3トリオを生かし相手を攻め立て、16点リードで終えた日本。
放送席で前半戦を振り返る中、ベテランガード佐戸&樽瀬の活躍が光りました！
荒石、天崎、須形の大学界を引っ張る湘北3戦士が後半を凌ぐことが大事と予想。この３人の会話ほんと好きで、黄金世代とまたチームを組んでほしい。ワクワクドキドキっす！
予想する中、第3クォーター冷静沈着な深津が束ね1クォーター大暴れの仙道さん、元チームメイト河田雅史、日本のエースシューター森尾さん、途中退場してチームを引っ張った富沢さんが入りました！
開始早々スリーを決めた台湾に桜木軍団と木暮さんが心配する中、２人がかりで深津に襲いかかるがそれを逆手にファウルをもらう司令塔！早速深津らしい動きがきました〜
次に深津、仙道、雅史のコンビで涼しげに点を奪い、相手が好調の中5分経過しても点差を保つ司令塔！ほんと凄い、数字に表れにくいが厄介な司令塔！
果たしてここからどんな展開を見せるのか、深津、仙道、雅史に花道、森重を加えた若手メンバーのプレーも見てみたい！
プロ編での深津＆三井＆神の冷静沈着な3人のコンビプレイも見てみたいところ！ワクワクドキドキです。
Ｋさん1300話おめでとうございます！
日本代表頑張れ〜！
敵に回すと厄介なタイプが三人も
ということは、仙道得意の、相手オフェンスの“チャージング”とかも出たりするのかな？
この第３Ｑ、チャイニーズ・タイペイからファウルを取りまくって、気付いたら、最終Ｑでは身動き出来ない状況にまで持っていきそうな予感すらも
そして、ようやく、神奈川の二大巨頭(牧＆藤真)が
藤真の方が、深津のプレイスタイルに近いだけに、内心はどう思っているのか？
ただでさえ、上に、佐戸、樽�鵑�いるわけで、“味方へのパスをカット”以外の何らかの新たな武器が無いと、この先、生き残るには、相当シンドイことに
まあ、なにはともあれ、新生日本代表は、余力を残したまま、初戦完勝という絵が見えてきましたな
それにしても１番争いが激化してますね！
ここにアメリカ行った宮城に身体能力抜群の清田がいるから少し先の代表争いが凄く楽しみです！
佐戸、樽瀬、牧、藤真、深津、宮城、清田
みんな特徴あって難しい！
得体が知れない
そういうのがあったらメンバー変えられそうだしそっち方面は大丈夫だよ
そして今回はよほどのアクシデントがない限りは勝利!?
次回のメンバーは牧、赤木、神あたりにも頑張って
メンバーに入ってもらいたい。
今回の大会の結果次第ではここに流川、沢北も入ったら
アメリカと戦う土俵には立てそうですね。
あと、樽瀬が言った桜木に『足りないもの』をそろそろ見せてほしいです。
とりあえず台湾にはこのまま勝ち切ってくれ
19歳から読ましていただいております
今月で36歳になります🤣
月日が経つのは早いですが1500.2000話とさらなるご活躍期待しております😤
1300おめでとうございます
相手がいけるってムードの時ほど仕事するのが……
深津って男だ！！
最強の牧 最高の藤真 支配者の深津 電光石火宮城
現時点では4者4様の良さがあり（藤真は深体大以降影が薄いが）正直あとは好みになりそう（笑）
それに仙道＆沢北、さらには清田らも候補に挙がる。
さらには河田（兄）が3番に候補が挙がると1.2.3と4.5の選手層の差がどう影響してくるか
宮城はどうする？清田はどうする？
PGポジション争いも大変だな。
同じ3点だピョンって
同世代の牧を苦しめ続けたディフェンス、河田兄との最強コンビなども期待！
層は厚いがまだまだ試合に出ててほしい
樽瀬と深津は同じ高校の設定ですよね？
深津に対する樽瀬評にも興味ある！
ミドルのジャンプシュートピョン
2点ピョン
読んでいてニヤニヤしちゃいますね｡
その時ガードとして一番善戦できるのは牧藤真じゃなく深津かもしれないですね。
それ思ってるかも（笑）
突破力だけなら沢北だが、総合力は仙道の方が勝ってると思う。
パワーの牧
頭脳の藤真
スピードの宮城
仕事人の深津
NBA帰りに、ミスター
日本のガード陣の個性やプレイヤーそれぞれがより個性的に描かれてて読むのが楽しいです！
この先の展開も楽しみです！
ミスター代表引退、牧と藤真は微妙すぎる
WAKU WAKU♪させてよ〜♫
ベテランと新人の二極化で考えすぎな
ベテランっぽいプレーって言っても1つじゃないし
若手+ベテランのプレーってのが味噌や
スポーツしたことある？
沢北の方が上
けど時代にそぐわないから好まれない
じゃああなたの言うベテランっぽいプレーって他に何ですか？