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  • 2025年01月30日12:04

スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(286) リメイク版

※この記事はリメイク版です
リメイクの経緯はコチラ
元記事はコチラ



安西のメガネが光った。

「これで攻め手がなくなるなら、
全国へはいけません」



「……!!!?」



ゴクリ…。

彩子 「先生…」

晴子 「……。」



三校合同練習試合、
第一戦、湘北×三浦台。


三浦台は、ゾーンディフェンス、ダブルチーム、
さらにはファウルまでをも駆使し、湘北の主軸、
宮城&流川&桜木を徹底チェック。


湘北は、昨年からの課題である「選手層」を
ここで問われることとなった。


湘北 0
三浦 2


湘北のスローインから試合再開。


安田がボールを入れ、宮城が受け取る。

「よっし!! 一本、行くぞ!!!」


「オウ!!」



湘北は、再び外のメンバーでボールを回す。

ビッ! ビッ!

宮城から安田へ。
安田から宮城へ。
宮城から流川へ。


城 「どうした、湘北! 攻めてこねえのか!」

宮城 「ウルセー!! 黙ってろ!!!」


ベンチの彩子。

「あ〜あ、熱くなっちゃって…。あれが本当に
山王を倒したチームの司令塔なのかしら…」

隣の晴子。

「でも、さっきの安田さんもそうですけど、
なんであんなに焦って熱くなってるのでしょう。
選抜のときはもっと落ち着いてたような気が…」


彩子 「3年だから、かしら…」

晴子 「え?」


彩子が続ける。

「今まではずっと赤木先輩と木暮先輩がいた。
冬も三井先輩は残った。でも今は自分たちが
最高学年。なにかプレッシャーがあるのかも…」


晴子 (3年…、プレッシャー…)


ビッ!

ボールは流川に。


彩子 「流川!! 勝負!!」

晴子 「流川君!!!」


城 「11番だ!! 出ろ!!!」


キュキュ!!! 


ゾーンが崩れる。

一気に二人が前に出た。流川へのダブルチーム。


流川 「…!?」



彦一 「二人がかり! 今度は流川君にダブル!」

(ゾーンが崩れることもなんとも思ってない…!)



流川 (フン!)



ダム!!!

流川、かまわず突っ込む。


そして、二人のマークを抜いた。


「……!!!!!!」

「なにィ!?」


彩子 「さすが!!!」


が、



ドン……!!

三浦台ディフェンスは抜かれた直後、
後方から体をぶつける。


『ピピピーーーー!!!!』

『ファウル!!!!!』



流川 「……。」

(にゃろう…、またかよ…)



「またファウルだ…」

「汚い手ばかり使いやがって……」

湘北メンバーにイライラが募る。



再び湘北ボールから再開。


宮城 (テメエら、いい加減にしろよ…)



このとき、

湘北ベンチに動き。



安西 「天崎君」

天崎 「ハ、ハイ…!」


安西 「どう見るかね。三浦台のディフェンス」


天崎、少々考え、そして答える。

「えっと……、流川さんや桜木さんにマークが
集中すると思うので、周りの選手が動けば、
必ずフリーが生まれるかと…」


安西、ニコリ。

「よろしい。よく見ていますね」


天崎 「あ、ありがとうございます…」

(安西先生に褒められた……!!!!)



コートでは、湘北の攻撃が続いている。

流川からトップの宮城にボールが回る。


(空いた!! 撃ってやる!!) 

宮城、スリーポイントシュート。


ビッ!!



瞬間、城が叫ぶ。

「外れるぞ!! リバウンドー!!」


宮城 「…!!!」

(野郎…!!)



ガン!!!


リングに嫌われた。



晴子 「ああ……」


しかも、桜木がいない位置にボールが跳ねた。

リバウンドは三浦台。


彩子 (運も悪い…。流れが完全に向こうね…)


城 「おっしゃ、行くぞ!!」

桜木 (おのれ……)



安西、再び天崎に声をかける。

「いまも流川君にボールが入った瞬間に、
守備の陣形は崩れていましたね」


天崎 「ハイ」

(確かに、ベンチから見てたら明らかだ…)


安西、続ける。

「もしもあの時、ボールをもらいに動く
プレイヤーがいたら?」

天崎 「……。」


安西 「天崎君、できますか?」


「……!?」


天崎、グッとコブシを握る。

そして、安西の目を見た。

「やります!」


安西、ニコリ。

「ふむ」



ザシュ!!!

三浦台、スリーポイントを決める。


湘北 0
三浦 5



三浦台ベンチから声が飛ぶ。

「よーーっし!! よしよし!!!!」

「湘北、全然だぜ!! 一気に突き放せ!!!」



宮城 (クソ……)

桜木 (調子に乗りおって…!!)



続く、湘北の攻撃。


インサイドの桜木、
ボールが全く回ってこない。

「リョーちん!! パース!
パーーッス!!!!」


宮城 「うるせーな…」

(が、イマイチ攻めきれてない状況だ。
ここは一丁、花道にやらせてみるか…)


ビッ!!

桜木にボールが入った。

「やっと来たぜ」


宮城 (行ってみろ、花道!)



桜木、ローポスト。

ややゴールから離れている。

(見せてやる。この桜木のスピードとワザを)



城 「距離とれ! つくと抜かれるぞ!!」

桜木 「……!?」


城 「そいつはミドルは入らねえ!!!」



カチン!

桜木 「このオシャベリ男めが…」

(天才の必殺技、合宿シュートを知らんのか)


キュ!!


(見るがいい!!)

桜木、ターンからシュートモーションへ。



が、


『ピピピピ……!!!!』


主審・川崎が腕を回す。 

「トラベリング!」



桜木 「な…!!」


イライラからか、軸足がブレた。


城、手を叩く。

「オッケー、オッケー!! ナイス審判!!」

(ケッ、今年は大したチームじゃなさそうだな)



『ビーーーーーーー』

『交代、赤(湘北)』



「……!!!?」



宮城 「ん?」

彦一 「もう交代? まだ3分も経ってへん…」



コートサイドには、背番号13。


宮城 (天崎…)


カリカリカリ…!!!

彦一のペンが走る。

「天崎和彦、湘北の新戦力、早速出てきたで!」

(もう天崎君のプレーがチェックできるとは。
こら見に来て正解や…!!!)



交代は安田。

(くそ…。なにもできなかった…)



安西が声をかける。

「安田君、天崎君の動きと、三浦台の
ディフェンスをよく見ていてください。」

安田 「ハ、ハイ……」


ポン。

安西、安田の肩を軽く叩く。

「君の出番は再び来ます。
ひとまずベンチから確認だ」


安田 「ハイ…!!」



コートに天崎が入った。


宮城 「オウ、早速デビューか」

天崎 「っす! よろしくお願いします!」


そして、流川に目を向ける。

(ついに、流川さんと同じコートに立った…)



1stクォーター、2分20秒。

天崎和彦、登場。




続く



-


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