「絶対に勝て!! 死んでも勝て!!!!!」
「勝ってくれ、日本!!!!!!!」
台湾戦から3日後、
愛知県名古屋市、スパーズアリーナは、
この日も超満員の大観衆で埋め尽くされていた。
そして、異常なまでの熱気に包まれていた。
木暮 「凄いな…、強烈な “うねり” を感じるよ」
彩子 「日韓戦ですからね」
晴子 「日韓戦…」
記者席の彦一も同様の感想。
「日本代表の勝利を願うのは、いつだって同じやけど、
この間の台湾戦と今日の空気は、ちょっと違う…」
弥生 「そうね、初戦とは違う熱気が渦巻いてるわ」
町田 「これぞ、日韓戦ですよ」
弥生、頷く。
「第一戦の台湾戦は、ワクワク感に満ち溢れていた。
勝ち負けは当然ながら、新たに黄金世代が加わった
代表チームが、どんなゲームを見せてくれるのか、
それが見どころであり、期待だったのよね」
町田、続ける。
「そうでしたね。でも今日はワクワク感じゃない。
野球でもサッカーでも、韓国は絶対に負けられない
“宿敵” として捉えられるのが常。渦巻く空気は、
祈りというか、飢えというか、怖いくらいですよ」
FIBAアジアカップ予選 Window1
グループB 日本×韓国
日本は、グループリーグ最強と目される相手と
このホームの地で戦うこととなった。
《台湾戦で見事な勝利を披露した我らが日本代表、
第2戦の相手は韓国、会場は今日も超満員です》
放送席には、道谷・塚本・岡浜のトリオ。
第1戦と同じ布陣である。
道谷、興奮実況スタート。
《我々は第1戦と同じ3人でこの試合をお届けして
まいりますが、選手は6人が入れ替わっています!
なんと黄金世代が8人。大浜監督はこの日韓戦で
大きな勝負に出ました!》
日本代表ロスター
2. 佐戸 健一 (三河マーベリックス 30歳)
4. 牧 紳一 (千葉ブルズ 22歳)
7. 仙道 彰 (横浜ドリームス 21歳)
9. 森尾 毅彦 (東京ペイサーズ 30歳)
10. 浜崎 昭典 (大阪サンズ 33歳)
15. 森重 寛 (青葉学院大/千葉B 20歳)
17. 神 宗一郎 (青葉学院大/横浜N 21歳)
22. 諸星 大 (琉球ウォリアーズ 22歳)
33. 赤木 剛憲 (川崎ニックス 22歳)
34. 河田 雅史 (川崎ニックス 22歳)
55. マッカーシー E(三河マーベリックス 32歳)
99. 桜木 花道 (東京ペイサーズ 19歳)
塚本、解説。
《いやあ、これは驚きましたねえ。勝負というか、
賭けというか、まさかリーグ最強の相手との対戦で
ここまで若手を起用するとは、大胆な采配ですよ》
岡浜、頷く。
《特に、樽瀬選手がロスターに入っていないのは、
みんなビックリしたことでしょう。牧選手には、
この采配が正しかったことを、是非とも証明して
もらいたいですね。期待しましょう》
道谷、問う。
《さて、解説のおふたりにとって、韓国とは
どういう存在となりますでしょうか》
岡浜、苦笑いと共に答える。
《古くからのバスケ関係者が持つ印象としては、
ハッキリ申し上げると “超えられない壁” ですね。
韓国にはとにかく勝てていません》
塚本、同じような表情で頷く。
《私も同じ印象を持っています。いま東アジアで
最強の座にいるのは、いうまでもなく中国ですが、
その次に位置するのが韓国というのが、アジアの
バスケ界の考え方でしょう。ただ…》
道谷《おっと、まだ続きがありますね》
塚本《それは、これまでの話です》
岡浜《その通りですね》
道谷、興奮の口調で締める。
《今日は、日本が勢力図を変える日です》
「オウ、壁を壊すぜ」
日本代表ベンチ、
選手たちの前に立つ、大浜監督。
「解説に入ってる岡浜が言ってたわ、
韓国は、越えられない壁、だったってな」
桜木 「…?」
スタッフ陣、沈黙。
「……。」
大浜、ニヤリ。
「じゃあ、今日それをぶっ壊してやるか」
『ビビーーーーーーーーー!!!!!!!』
選手たちがコートに入る。
日本代表
スターティング・ラインナップ
G / 2. 佐戸 健一 (179cm / 78kg / 30歳)
G / 7. 仙道 彰 (192cm / 85kg / 21歳 )
F / 34. 河田 雅史 (200cm / 100kg / 22歳 )
F / 99. 桜木 花道 (199cm / 101kg / 19歳)
C / 15. 森重 寛 (208cm / 112kg / 20歳)
韓国代表
スターティング・ラインナップ
G / 7. パク・チソン (178cm / 73kg / 26歳)
G / 14. イ・チョンス (190cm / 85kg / 26歳)
F / 10. チェ・ヨンス (198cm / 95kg / 30歳)
F / 22. チャ・ドゥリ (201cm / 105kg / 28歳)
C / 20. ホン・ミョンボ(203cm / 105kg / 32歳)
道谷《日本は初戦と同じスタメンです》
塚本《韓国はバランスの取れた年齢構成ですね》
道谷《警戒すべき選手は?》
塚本、解説。
《アジアの強豪だけに、各ポジションに好選手が
揃っているのですが、強いて挙げるとするならば、
司令塔のパク・チソン、点取り屋のチェ・ヨンス、
このふたりでしょうね。特にパクは、ここ十年で
最高の選手とも呼ばれていますよ》
道谷《韓国の7番と10番、どうやら要注意です》
晴子 「体格差はほとんどないみたいですね」
木暮 「そうだね、でも…」
晴子 「?」
木暮、腕組み。
「これまで日本は、徹底的にフィジカルで押されて
負けてきた。歴代の韓国の武器は、闘志を前面に
押し出した肉弾戦だ。きっと今日もそれで来る」
彩子、問う。
「日本がいまテーマに掲げているようなバスケを
韓国はずっと続けてきていた…?」
木暮、頷く。
「おそらく闘争心の戦いでは、相手が一枚上だ」
晴子 「…!」
彩子 「……。」
木暮 「強いぞ、韓国は」
日本ベンチ、
スタッフ陣が大浜に問う。
「大浜さん、さすがですね。負け続けている韓国を
相手にしながら、まったく臆するところがない。
日本のバスケ関係者がみんな恐れる韓国に対して
なぜそういう強い気持ちでいられるんですか?」
大浜 「怖くないわけじゃねえ」
「え…?」
「そ、そうなんですか…?」
大浜、腕組み。
「で、まったくそう思ってねえ奴らを多く選んだ。
怖いもの知らずの世代に、壁をぶち破ってもらう」
「「「 ニッポン!!!!!!! 」」」
ガンガン!!!!!!
「「「 ニッポン!!!!!!! 」」」
ガンガン!!!!!!
「「「 ニッポン!!!!!!! 」」」
ガンガン!!!!!!
洋平 「うわっ、すげえ声」
高宮 「初戦よりなんか気合い入ってんな」
大声援のなか、
ティップ・オフ。
バッシイイイ!!!!!!!
ボールを叩いたのは森重。
そして、仙道がキャッチ。
「よーーーーーっし、マイボール!!!!!」
「まずは一本だ!!!!!!」
ボールは、仙道から佐戸に手渡される。
佐戸が一本指を立てる。
「さあ、一本行こう!!!!!!!!」
その声に呼応するかのように、
観客席からコールが巻き起こる。
ガンガン!!!!!!
「「「 イッポン!!!!! 」」」
ガンガン!!!!!!
「「「 イッポン!!!!! 」」」
道谷《さっそく凄い声援のスパーズアリーナ!》
塚本《これが日韓戦ですね!!》
岡浜《素晴らしい後押しです。力になりますよ》
ビッ! ビッ!
日本、ボールを回す。
数度のパス交換を経て、ローポストの桜木に。
「さあ来た、桜木!!!!!!」
「行け!! 初っ端はお前だ!!!!」
観衆が沸く。
背番号99に最初の一発を期待する。
道谷《第1戦で、激闘の口火を切った桜木》
塚本《1対1でもいいんじゃないでしょうか》
マッチアップは、PFのチャ・ドゥリ。
体格では桜木を上回る。
木暮 「一番肉弾戦で来るのは、アイツだ」
晴子 「桜木君、頑張って…!!」
ダム!!!!!
桜木、背中をぶつけ、パワー勝負。
町田 「行った!! パワー勝負!!!」
彦一 「桜木さん、行け!!!!!」
ガシイイイイ!!!!
チャ、体を張って受け止める。
道谷《おっと、押し込めません!!》
塚本《チャはああいう攻防が十八番です!》
桜木 「なんの!」
ダム!!!!
再び体をぶつける。
そこに、SFのチェが寄ってくる。
「……!!!!!!」
「ふたりで来た…!!!!」
桜木 「ぬ!!」
観衆が叫ぶ。
「一旦、戻せ!!!!」
「パスを回せば、誰かが空くぞ!!!!」
大浜 「いや、行け」
ダム!!!
桜木 「フン!!!!!!」
お構いなしに突破を試みる。
その瞬間、チェの手がボールを叩いた。
バシイイ!!!!!
『ピピーーーーー!!!!!!』
このボールがラインを割り、アウトオブバウンズ。
桜木 「チッ…」
チェ 『コイツ…』
チャ 『ダブルチームでも向かってきやがった』
(これまでと違う…?)
(これが日本人なのか…?)
桜木 「トーソーシンだ」
続く
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スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(1305) へのコメント一覧
映画出たから宮城とかはいらない
絵も音もない文章だけで、会場の画が浮かんできます。
そして、現実でも渡邊雄太や八村塁を中心に、男子代表が世界と戦えるところまで到達し、Kさんが丁寧に「続き」を描いてきたからこそ、花道たちが日の丸を背負う今の展開が、まるで現実のように感じられます。凄い事になってきました。
自分で書きなさい
韓国もすでにこれまでの日本と違うと感じている。
Kさん、相当面白い展開を期待しています!
予想を裏切り、期待を裏切らない!
これからも楽しみです!
やっぱり高校編なんですよねえ見たいのは。
宮城が抜けたあとの全国制覇を早く!
それで他のブログね
慌てんなよ、未だ始まったばかりだよ。
私の中では青葉深体大を超えたのが前回の台湾戦。台湾も軽く超える激闘を、K氏なら実現してくれるさ。
Kさん、ハードル勝手に上げてしまったけど宜しくメカモスラ⭐︎
道谷、興奮の口調で“絞める”。
牧→仙道→花道のパス交換が早く見たいです。
そこに赤木、神も入ったら熱すぎます。
韓国には前回の台湾と違って惜敗か辛勝になると思うのですが
もしかして、韓国がどこかの国に大敗してあの「韓国が!!」的な
展開があります?まぁこのメンツでアジア大会2位に位なれないと
アメリカと戦う土俵に立てないよなぁ〜。
まぁとりあえず韓国戦で勝ってくれ。ファイト!
Kさんいつもありがとうございます!
いよいよ始まった韓国戦、木暮さん、彩子さん、晴子さんが予想する中、どのような展開を見せるか楽しみです!
ベテランに黄金世代が加わり、韓国相手にどのようなゲームをするのか果たして?
放送席には前回と同じ道宮さん、塚本さん、岡浜さんトリオの解説もしっかり頼みますよ!
今回の12人はベテラン4名➕黄金世代を8名入れたメンバーで勝負に出た大浜監督。新しい背番号の牧さん、諸星、赤木、神良いですね〜
どうやら韓国は越えられない壁と予想されているが、解説の2人を驚かす展開を期待!
そして、スタメン発表来た〜初戦のスタートと同様仙道、雅史、花道、森重を佐戸さんがあやつる布陣で挑む!
ジャンプボールを森重がせいし、ボールを回し花道がドライブで攻めるが、相手はWチームで囲む!
が、攻める花道、このまま攻めて攻めて主導権を握ってくれ〜
相手によりメンバーをチェンジしていくだろうが、黄金世代牧さん、雅史、花道、赤木、森重のゴリゴリ1対1に強い肉弾戦で相手を上回る戦術や、佐戸さん、森尾さん、神、諸星、雅史のシューター布陣も組めることに!
日本代表頑張れ〜!
背番号もリアルで
年齢のバランスもプレイスタイルも反映されてて草
高校編見たいならそれまで来ないで、コメントもしなくていいのでは?
今回の韓国チームは、サッカー選手が元ネタのようですね
チャイニーズ・タイペイの選手は漢字での表記であったため、何て読むのか、分かりづらかったですが(後に改善)、最初から片仮名表記になっているので、分かり易くて良いです
試合開始早々から、“トーソーシン”を全面に押し出す桜木ですが、ボールを叩かれてしまうところはどうなんでしょう?(幸いにも、まだ、日本ボールですが)
まあ、クレバーな佐戸、仙道、河田雅がいるので大丈夫だとは思いますが、熱くなり過ぎたり、空回りが原因で、ファウルトラブルになるのだけはご勘弁を
かつて、赤木が、河田美とマッチアップした桜木に、
『パワーだけじゃないところを見せてやれ』
といった具合に、上手くノセてほしいものです
あとは、桜木といえば、
“予測不能の動き”
韓国をも圧倒するには、このあたりの凄さも見せてもらいたいかなと思います
黙って読んどけ
どあほ
まあ、その通りっすね!
ワクワク感は高校編でこそ生まれるのかも。
押せ!!花道!!
結局アンタもそれかよ
チャン・ジョングとかもくるかな(笑)
スニーカー好きだけに原作でも話題になった桜木のバッシュが気になる…
原作では中古と理由でJORDAN6を30円で強引買取し
合宿終了時、JORDAN6のつま先が破れ、
また同じ店長からJORDAN1(Bred)を譲りうけて
その後のバッシュはどういった経緯で何を履いてプレーしているのか
非常に気になる
あのチームのスタメンだったからなぁ
その評価も頷ける!!
赤城やジンの活躍なども楽しみです!!
以前は高3編を読みたい、と思ってましたが、
今はそれよりも、花道の未来が観たい欲求の方が強いです。
僕の中では、
ひょっとはしないけど、もはや同等、です。
「パクチソンねぇ、もう4人いるんじゃないかってくらいねぇ、あちこちに顔出しますよ」
サトシさん
高3編が見たいなら別ブログでやってるので、そっちへどうぞ。スラムダンクの続きの続きがあるので。
ファール!99番!
控えにソン・フンミンいそう
いつかは、このチームの監督がしたい。
思えば遠くに来たものですね
それどこにあるんですか?
背番号がパク・チソンと被るんですよねぇ
#19でイ・ガンインとか?
「河田も走れ!河田!ほら逆サイド空いてますよね?河田全然見てない」
同感だねー
このブログ平均年齢30超えてそう
それな
韓国が強敵って
野球ではなかったか。
ノ・ジュンユンは?
後、何で、ポジション紹介の時に、PG、SG、SF、PF、Cじゃ無いんですか❓
最近のバスケは、そう言う感じなんですか❓
すみません。
バスケは素人なので汗
自分で調べましょうよ
神、見せてやれ!
木暮ップの成果を!
肉体改造で桜木、森重に負けないフィジカルを!
カ・シュウゼン
スラダン世代ってだいたいそうやろ
若害くん!
若い読者を取り込むには高校編の執筆がマストだね。エビデンスは俺。
黒子のバスケでも読んでな
激しく同意です!
考え方じゃないでしょうか。な気がしました。
“20年”も、連載として続いてるブログの平均年齢が高くなることなんて、中学生でも分かるんじゃね?(そもそも、この作品の原作なんて、“90年代”の漫画やぞ)
人気の高いブログがあることは間違いないけど、“本当の若者”は、下手したら、「オワコン」とすら呼ばれてるような“過去の文化”になんて、集まって来ねぇよ。
なんかウザいんでこのスレッド消してほしいな
悪いけど黒子は知り尽くしてるから
ちなスラダンの選手なんて黒子と勝負したらフルボッコ確定な
エビデンスという言葉の使い方を完全に間違えている件
今の日本バスケのランキングは、アジアではトップクラスで、韓国よりも、ずっと上だけど
この「スラムダンクの続きを勝手に考える」の時代設定は、敢えて、“実業団時代”にトップ選手として活躍した佐古や折茂たちに、新たに、桜木や仙道ら黄金世代を加えた世界線を描いてるんだぜ(ここでは、プロバスケのBリーグだって、発足して、まだ一年目)
その当時の日本バスケの立ち位置を考えたら、韓国は、日本にとっては高い壁だったんだよ
仮に、今現在に合わせるんだったら、佐古や折茂らじゃなくて、富樫や河村、比江島、渡邊(雄太)、八村といったメンツをモチーフにしたキャラクターが入ってなかったら、辻褄だって合わなくなるし、アジアでの戦いであれば、黄金世代が加入しなくたって、それなりに勝ち進めるんだよ
ちょっと考えたら、それくらいのことくらい分かりそうなもんなんだけど、無理なんかなぁ
FIBAランキングは確かに日本が韓国より上だが、直近数大会の日本と韓国の成績は皆さんの想像と全然違うと思うよ。
流石!ニートくん!
確かに今の花道がバッシュ何履いてるかは気になる
アンタが居なくなれば解決するんだけどな!迷惑だし色んな人に不快な気持ちにさせんなよ
パーソナルトレーナーやらチームのアシスタントコーチやらで活躍してくれると嬉しい
特に彩ちゃんはただの女子大生ではなく何らかの形で活躍してほしい
それじゃあなおさらスラダンは合わんやろ
実況「オフェンスファウル!?なんと桜木退場ッッ」
ま〇き「…なんなんすか、これ」
高校編で彩子さんは教師になりたいって言ってたから教員免許とるために勉強してるでしょ。
それもちがくね
フジテレビのアナウンサーです