グループB 日本×韓国
日本、最初に仕掛けたのは桜木花道。
韓国ディフェンスのダブルチームに対し、
退くことなくリングに向かった。
道谷《桜木、二人がかりの守備に挑みました》
塚本《最初の一本、果敢に攻めましたねえ》
道谷《岡浜さん、いまのプレイはいかがでしたか》
岡浜、ニコリ。
《いいんじゃないでしょうか。これまでの日本は
どうしても精神面で韓国に圧されてしまうことが
多かったので、こういう強気なプレイを見せて、
いつもとは違うと思わせたいです》
韓国陣営はその通りの反応だった。
(これまでと違う…?)
(これが日本人なのか…?)
彼らは過去、何度も日本を倒してきた。
圧倒したゲームが何度もあった。
あるいは、拮抗した、追いつめられたゲームでも
最後には、やはり勝ってきた。
韓国は、日本に対して絶対的な自信を持っていた。
日本が初戦で、台湾を相手に完勝劇を披露しても
その自信は揺らがなかった。自分たちが日本に
負けるわけがない、それが韓国のマインドだった。
記者席の町田。
「体格は同じ、身体能力にも差はない、技術的には
むしろ日本が上ともいわれながら、勝てていない。
この両国の最大の差は、メンタル面とされてきた」
弥生、頷く。
「そう、でも今日は違うわ。それを桜木君が最初の
プレイで見せつけたんじゃないかしら」
彦一 「そうや、その通りや」
(桜木さん…、頼みますよ。
日本の強さを見せてください)
パンパンパン!!!!
韓国メンバー、手を叩く。
『99番、注意な』
『コイツはどうやら違うぞ』
『さあ、ディフェンスだ!!』
『ピッ!!!』
エンドラインから日本のスローイン。
道谷《ショットクロックは、残り12秒》
塚本《しっかりシュートまで行きたいですね》
ビッ!
エンドラインから佐戸の大きなパス。
スリーポイントライン付近、
左45度の位置で仙道が受け取る。
キュキュッ!!!
韓国ディフェンス、構える。
(7番、センドウだ)
(コイツは要注意だぞ)
韓国代表は、当然ながら日本×台湾戦を見ている。
仙道彰のプレイを見ている。
マッチアップするイ・チョンス、腰を落とす。
(外のシュートもある、切れ込んでのパスもある)
赤木 「お、少し目の色が変わったか」
牧 「どうやら警戒されているらしいな」
ダム!!!!
「行った!!!!!」
「仙道!!!!」
キュッ!!!
ディフェンス、動く。
キュッ!!
仙道、止まる。
『そこからもう一度来る!!』
『ヘジテーション(※)だ!!』
※プレイを止めたと見せかける動き
ビッ!!
「……!!!!!!」
「パス…!!!??」
「ドリブルじゃない…!!!!」
仙道の手から放たれたボールは、
マークマンのイの脇を抜け、
その後方のPF・チャの股下で跳ね、
ゴール下の森重に渡った。
「な……!!!!!」
「なにィィいいいいーーーーー!!!!???」
彦一 「なんちゅうパスや…!!!!!!」
ローポスト、
森重と韓国C・ホン・ミョンボ、1対1の形。
ダム!!
森重、ワンドリブルからパワーで押し込み、
ワンハンドジャンパーを決める。
バス!!!!
1stクォーター 20秒
JPN 2
KOR 0
道谷《森重決めました!! 日本、先制!!!》
塚本《いまのは凄いパスでしたねええ!!!!》
道谷《仙道、相手の股間を抜くパス!!!》
岡浜《森重選手も力強いプレイでしたよ》
30人のガッツポーズ。
「よーーーーっし!!!!!!!」
韓国ベンチ、ざわつく。
『初っ端からあんなパスを…』
『センターも1対1で迷いなく攻めて来た』
『どちらも少しの躊躇もなかったぞ』
大浜 「予想外か、韓国よ」
日本スタッフ陣、大きな口を開けている。
「いや、我々も同じですよ…」
「最初のオフェンスからなんと大胆な…」
大浜、ニヤリ。
「今日もまた、桜木が最初の一本で空気を作った。
最初だから慎重に、なんて考えちゃいねえ」
パンパンパン!!
ホン・ミョンボ、手を叩く。
『悪い悪い、俺のディフェンスが甘かった。
次は止める。まずは一本返すぞ』
『オウ!!!!!!!』
ホンのスローイン、PGのパクが受け取る。
パク 『一本!!!!』
韓国、最初のオフェンス開始。
キュッ!!
パクにつくのは、佐戸健一。
ホン (サトよ、そいつは只者じゃないぞ)
ダム、ダム。
パク、ドリブルで進んで行く。
ホン、かつてを思い出す。
(10年ほど前だったか、当時大学生だったサトや
タルセには度肝を抜かれたものだ。我々にはない
才能と知性を感じた。だが、そのチソンも同じだ。
サトに勝るとも劣らない素材だぞ)
ダム!!!!
パク、仕掛ける。
ホン 『行け!! チソン!!!』
(ガードの勝負は韓国が制す。
そして、試合も韓国が制す。
いつも通り、俺たちが勝つ)
パク、佐戸の横を抜きに行く。
キュッ!!!
そして、ワンドリブルでストップ。
ジャンプショット。
牧 (速い…!!)
諸星 (打点も高い…!)
バス!!
1stクォーター 35秒
JPN 2
KOR 2
道谷《韓国、返しました》
塚本《やはりパクで来ましたね》
道谷《26歳、韓国の新たなスターが決めました》
佐戸、ボールを拾う。
(なるほど、噂通りの好選手だ)
木暮、腕組み。
「開始早々の連続得点で相手にタイムアウトを
取らせた台湾戦とは違う。すぐさま返してきた。
やはり韓国、このグループ最強の敵だ」
彩子、頷く。
「あの仙道-森重のスーパープレイのあとでも、
面喰らったりせず、普通に決めてきましたね」
洋平 「こりゃ確かに台湾より強そうだな」
高宮 「ああ、なんとなく分かるぜ」
佐戸のスローイン。
桜木が受けとり、佐戸に戻す。
桜木 「ミスター、負けんじゃねえぞ」
佐戸 「オウ、当たり前だ」
桜木 「獲られたら獲り返す、だぜ」
佐戸 「オウ」
続く、日本のオフェンス。
ダム!!!!!
道谷《佐戸が行った!!!!!》
塚本《おおっと!!》
パクの横を抜きに行き、
キュッ!!
急ストップからジャンプショット。
桜木 「おおおおおーーーーー!!!!!」
諸星 「おお!!!」
牧 (これも速い…!!!!)
ザシュ!!!!
1stクォーター 50秒
JPN 4
KOR 2
道谷《佐戸、決め返しました!!!!!!》
塚本《いいですねええええ!!!!!》
道谷《先ほどのパクと同じプレイです!!》
岡浜《佐戸選手、燃えてますね》
桜木、ガッツポーズ。
「よーーーっし、ミスターーー!!!!!!!」
佐戸 「これでいいか」
桜木 「さすがだ」
バチン!!!!
30歳と19歳、大きな音のハイタッチ。
続く
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スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(1306) へのコメント一覧
熱きオッサンいいですねえ👍
サイコー
Kさんいつもありがとうございます!
韓国戦、いきなり花道が相手を恐れず宮城リョータみたいに切り込む!精神面で相手の上を一歩先に!メンタル面では図太い黄金世代が多いので楽しみです!
佐戸から仙道さんへボールが渡り、最大限の警戒で相手はつくが、ドリブルで仕掛け、相手を欺くパスを通し森重が先制点を決めた〜!
良いぞ〜!決めた森重も見事だが、素早くパスした佐戸さん、相手に読ませない仙道彰!ほんとイカす。
攻守が切り替わり相手のPGパクが佐戸さんを抜き、ミドルシュートで同点に!素早さと冷静さといい牧さんと深津のような選手!恐ろしい。
だが、お返しに同じプレーで佐戸さんが決め返し流れを渡さず2点リードの日本!こういう点をとるところでとるミスターバスケットボール佐戸さんかっこいいです!
花道とのやりとりも良いですし、最後のハイタッチにニンマリしました!良い流れの日本だが、相手は1on1中心で来るか、組織的に来るかわからんが、日本には頑張ってほしい!
両軍のPGの速さに驚いてるが深体大コンビの牧さん&諸星もこんなもんじゃないはず。
点取り中心となるとサイズダウンはするが
ミスター佐戸・帝王牧・愛知&沖縄の星諸星・天才オールラウンダー仙道・天才リバウンド王花道の5人にも期待!
日本代表頑張れ〜!
特別なプレーはまだないけどもはや桜木はこのチームに欠かせない存在になってますね!
最後のタッチのシーン、震えるー!!
純正日本人で4番・5番のポジションで
圧倒できる選手が出てきてほしい!
1番と3番はNBA選手も輩出することができた!
でも3番でカットインしてレイアップを決めれる日本人は少ない。
Bリーグ4番・5番の助っ人外国人をみてると帰化したら
日本代表だよな。。。
て思ってしまう。
セブンフッターでクイックネスのある純正日本人選手を待つ!
どっちが年上だか分からん存在感
サイコー
つまり、桜木花道も、その中にいるということ
以前だったら、ライバルでもある森重に対して
『やるじゃねぇか、デカ坊主』
というようなリアクションを見せていたが
精神的に、更に成長したのか
あるいは、これまで世界で勝てなかったことに対して、“断固たる決意”で臨むことが出来ているのか
実にいい傾向である
開始早々、仙道が物凄いパスを見せ、先制
ガード対決では、互角の様相
次は、韓国の点取り屋チェ・ヨンスが
そのベールを脱ぐ番か
もっとアツい展開を期待してます。
ものすごい細かいことですが、
韓国は同じ苗字の方が多いため、
おそらく代表チームとかの間柄で年下を呼ぶ時は
名前で呼ぶことが多いと思います。
今回のところだと
ホンミョンボがパクチソンを呼ぶところ、
「パクは」とかより
「チソンは」のほうが韓国人の会話っぽくなるかと思います。
(歳下のパクチソンがホンミョンボを呼ぶ時は
「ミョンボ先輩」ってかんじかな?)
もちろんそこまで拘らず分かりやすく苗字で表現するでも問題は無いので、
単なる韓国留学経験者の戯言と思ってください。
花道と佐戸のやり取りが
熱過ぎて、初っ端から、
涙腺緩みがちです。。
佐戸と桜木のコンビもなんかイイですね。
次の更新も楽しみにしています。
でしたか。
世界の舞台で桜木の先制パンチが目立つのは、山王戦での奇襲経験が今でも活きているのでしょうね。
次が気になる
子どもの頃、月曜日に少年ジャンプを買い、
友達の家で一緒に読んだ時のワクワク感に近い気分。
にゃろう!!
アジア無双伝
開幕
股間
より股下のほうがよいのでは
やはり
勝手にサドだと脳内変換してました。
「いつも負けてる?ほーん、で?」となってそう
ずっとサコって読んでしまってた 笑
それに答える
サト
カッチョエ〜〜
エイプリルフール
全く同じです!!笑
サトだったのか……!!
単行本の挿し絵にありそう
ですよね!!笑
韓国選手の「サトよ…」に、しばらく「??」となりました。笑
水曜どうでしょうファンは
多分脳内で混乱を起こしていることでしょう(笑)
韓国の選手が02年サッカー韓国代表ですね!
Kさんのサッカー好きが伝わってきます笑
相手に「いつもと違うかも、?」
って思わせる事も、
相手が動じず2点返すところも、
山王戦を彷彿とさせる展開。熱い。
相手PGの観察の時に、
牧だけじゃなく、諸星まで入れてきてるあたり、
守りを諸星にやらせて、
攻めを仙道PGもワンチャン出てきそう。
高さより速さな戦い、、?激アツ。