今日は、なんと2年ぶりの更新、
「あのときの編集者・K」です。
「なにそれ?」という方もたくさんいるかも
しれませんので、簡単に説明いたしますと、
「あの頃のわしはあーだった、こーだった」と
振り返るコラムであります。
※本当に簡単に説明したな、おい。
こんな感じでね
↓
なぜこれを急に更新する気になったかというと…
いやあ、最近仕事でケッコーな
ミスをしてしまいましてね…。
もうぐうの音も出ないミスです。
自分が悪い、謝るしかない。
ええ、47歳になってもこんな男ですよ、わし
(若い子は励みにしてくれ、キャリアを積んだ
ベテランでもミスるときはミスる)。
で、もちろん、中年のオッサンでも凹みます。
まあまあダメージを負います。
ちょっと弱気な面が出たら「逃げたい」とか
思っちゃいそうだけど、そうはいかないので
頑張るわけですが、まあ辛いですよ。
激しく働くシーンって、いろいろあるけれども、
失敗のリカバリーに動くときって、もうマジで
ヘトヘトになりますよね。
なんかメシもあんまり食えなくなっちゃうし。
エネルギーが著しく低下するこの感じ。
わし、そういう挫けそうな時に、
「あの時のほうが辛かったじゃないか、
あの時だって頑張れたじゃないか」
と、昔を思い出すことがチョイチョイあるんです。
やっぱり思い出すのは下積み時代なんですよね。
そう、このコラムで取り上げているあの時代。
2年前、このコラムで
「編集部のスーパーサブになった」という話を
書きました。職場で戦力として認められ始め、
ちょっと乗ってきたときですね。
↓
編集者としてそれなりに貢献し始めた。
わしなんかでも頼りにされるようになった。
わりと勢いに乗ってた感じがあります。
しかし、
だがしかし、
そこからが大変だった。
いまなら「完全アウト」な働き方だった。
よくぞあんな環境でやってたものだわい。
猛烈に覚えているエピソードがあります。
まさに「馬車馬のように」働きまくり、
まともに眠ることもできていなかった、
あの年の年末シーズンのことです。
出版業界には「年末進行」っていう言葉があって
(いまもあるのかは知らんけど)、
さすがに12月末から正月は関係各所がお休みに
入るので、1週間分くらい「巻き」で動かなきゃ
いけないんですよね。
この時期って本当に忙しいんです。
大げさじゃなく「普段の2倍」の仕事量で。
そう、
1週間のうち3〜4日は会社で寝ていたあの頃、
全然風呂に入っていなくて、隣の女子編集部員に
「Kくん、やだ。ホントに臭い」と文句を言われ、
強制的にスーパー銭湯に行かされたあの頃、
真夜中にメシやらお菓子やら食いまくったせいで、
ドンドン太ってしまっていたあの頃、
とある日、
何日ぶりかに家に帰ることができたんですよ。
さすがに20年以上前なので、よく覚えてないけど、
たぶん始発で家に帰ったんでしょうね。
家に着いたのが6時半くらいだったのかな。
疲労困憊だったので、午前は休ませてもらって、
午後出社にさせてもらったのだと思います。
まあそれでも4時間くらいは眠れるからね。
ちゃんと布団で寝ればわりと体力回復しますよね。
なんせそのときのわしはまだ23歳なわけですから。
やっと布団で寝られる。嗚呼、それだけで幸せ、
なんて思い、布団に入って10分もしないうちに
眠りについたことでしょう。
電話が鳴りました。
時間も見ず、
誰からの着信なのかも見ず、
電話をとったわし。
「もしもし」
「Kくん?」
当時、向かいの席に座っていた
女性社員からでした。
「はい」
「もしかして、いま起きた?」
「はい」
「いま何時かわかる?」
「あ、時計見てなくて…」
「もう4時だよ」
「……!!!!!!?????」
一瞬で目が覚めました。
文字通り、跳び起きました。
たしか16時半くらいだったのかな。
全速力で出勤しても17時は超えます。
いわゆる「9時―5時」の職場ならば
帰宅する時間です。
寝坊とか遅刻とかいう言葉で済まされる
範囲じゃねえだろ、これ。
ましてやアルバイト入社初年度のペーペーです。
もう青ざめましたよ。
全身の体温が下がって寒気を感じましたよ。
ああ、鮮明に覚えている。急いで出社して、
アホみたいにみんなに頭を下げたあの日を。
って、
いま思い出すと、職場の仲間には迷惑をかけたけど
たぶん取引先の方や読者の皆様にはあまり影響なく
いわゆる「失敗」の中では小粒なものだったのに、
なのになぜなんだろう、仕事でミスをしたりして
心身が疲れてくると、あの日のあの大遅刻の件を
思い出すんですよねえ。
いやあ、本当にあの頃のわしは、
いや、あの頃の社会人の多くは、
とんでもない働き方をしていたと思います。
いま40代・50代のみんなは、この類のエピソード、
なんらか持ってるんじゃないなあ。
働き方改革なんていうものがなかったあの時代、
当時のわしらって、ホントにメチャクチャでした。
※と言いつつ、働き方改革で逆に辛い思いをする
若人もいるんじゃないか説があって、それはまた
別の機会に書こうと思うけど。
よっし、
仕事の失敗は仕事でまたとり返そう。
気を取り直して、また頑張るぞ、っと。
ではでは。
---
※編集者になった、のストーリーは
ここから読むとよろしいかと。
↓
---
ほか、わしの昔話、
バックナンバーはコチラです。
↓
---

![]() |
2000年12月の編集者・K 〜マジでとんでもない働き方をしていた〜 へのコメント一覧
ホントそう思う42のオジサンです。
けど、その「とんでもない働き方」によって身につけてきたこと、学んできたことが、
今の自分のキャリアに役立っているのも事実。
働き方改革とはいえ、なかなか難しい。
新人だろうがベテランだろうが、ミスは人間誰しもあるもんっす。
大事なのは気持ちの切り替えと、ミスの後処理っすよ。
とはいえ、落ち込みますよね。
美味いもん食って、しっかり寝て、身体と心のチャージをして頑張ってください。
ただ、スポーツでもそうだけど、上達するのって基本的にいかに長時間関わるかなんですよね。
小さい頃から長く関わっていてプロになる、時間が全てではないにしろ。
長くやることで、どこかで勘や技術が開けたりするのは多分なんでも同じだと思う。
別日ですが、朝会社に行こうとしたら過労で倒れ、救急車で搬送。点滴を受けて昼過ぎに上司に電話したら「何時から出勤できる?」って言われた時はさすがにやべぇ会社だなと思いました。ただ仕事は楽しかった。環境がクソなだけで。
多分同級生です。(同じ歳って事です)
読みながら「わかるわぁ〜」って思いました。
ミスって歳取ってからのが凹むし疲れます。
自分も20代はホンと馬車馬でしたし周りも似たようなもんでした。
あの経験が結構今は役立ってるんですけど後輩や部下にはなかなか言えないってか言ってどうにかなっても怖いですよね。
体とメンタルに気を付けてこれからも楽しく記事を読ませてください。
とんでもない働き方をしてきた年代と、しない(できない)年代のハナシは、いつか書こうと思ってます。
特に「寝る」がでかいですね。
切り替える(≒忘れる)最大のコツだと思います。
時間のハナシは、今度書こうと思ってます。
そいつぁ確かに「やべぇ会社」ですな(苦笑)
まあ、「ミスっちまった」とブログに書くぐらいなので、
切り替えは出来てますよ〜
教員時代、普段の業務と教材研究を寝るまを惜しんでやっていて気がついたら寝落ち
朝、上司に起こされる
事故にあったかと心配された思い出
寝坊って、青ざめますよねぇ