ラウンド32
1stハーフ 30秒
ＷＦＵ ２
ZAGS ２
WFU…ウェイク･フォレスト大学
ZAGS …ゴンザガ大学
《ゴンザガ大の先制点はカエデ・ルカワだ！！
どうやらこの外国人はタダモノじゃないぜ！》
《日本人選手といえば、あのユータ･タルセの
例があるが、カエデ･ルカワはそのタルセよりも
サイズがある。面白い存在になるかもしれない》
町田 「樽瀬って言った？」
弥生 「聴こえたわね」
編集部スタッフがニコリ。
｢流川は樽瀬よりも背が高いから面白いぞって
言ってますね。本場アメリカでも樽瀬の存在が
しっかり認知されているのは、日本人としては
嬉しいことですよね」
彦一 「おお…」
続くウェイク・フォレスト大のオフェンス。
ここで、日本の報道陣注目の1on1の機会到来。
《さあ、ミドルレンジでマイカンが持った！》
《スクリーンでマッチアップが代わっているぞ！
マークはフレデリック・カマラだ！！》
桜木 「…！」
杉山 「お、マイカンにフレッドか」
スリーポイントのやや内側、
マイカンは腰を落として構えている。
森尾 「ドリブルで1対1かな」
杉山 「中で張るだけの選手じゃないですからね」
キュッ！！ キュキュッ！！
マイカンが小刻みに動く。
右足を差し出しつつ、ボールを上下に動かし、
シュートの構えとドリブルの構えを繰り返す。
ゴクリ…！
会議室に少々の緊張感。
｢撃つか…！？」
｢それともドリブルか…！？」
キュッ！！
3度目のシュートモーションにカマラが反応。
シュートチェックに動き、上体が浮く。
ダム！！！！
瞬間、マイカンは右足を差し出し、ドリブル。
キュッ！！
さらに次の瞬間、その右足を戻し、シュートへ。
カマラ 「…！！！！！！」
完全に裏をかかれた。
シュートフェイクからドリブル、
そしてそのドリブルもフェイク。
マイカン、素早く体勢を作りミドルシュート。
バス！！！！
1stハーフ 50秒
ＷＦＵ ４
ZAGS ２
｢おおおおーーーーーー！！！！ マイカン！！」
｢これがある！！！ 必殺のバンクショット！！」
《45度からのバンクショット！ 難しい距離でも
マイカンは確実に決めるんだ。基礎的なプレイは
すべてパーフェクト、これがトム･マイカン！》
《派手な技はほとんどないが、こうやって数字を
積み上げてチームに勝利をもたらす。これほどに
“負けにくい” 選手は、他にはなかなかいないぜ！》
町田 「いやあ、あれは止められない…」
彦一 「打点が高く、モーションも速い！」
森尾 「桜木、どうだ？」
桜木 「うむ、なかなかだ」
杉山 （ふてぶてしい奴だ、まったく羨ましい）
コートでは、カマラが苦笑い。
(ふぅ…、これが全米大学界で最強と呼ばれる
インサイドプレイヤーか…。さすがだよ）
そして、無表情ながらブツブツと呟く流川。
(アイツでも、あんなに見事にやられちまうか…）
《やはりマイカンを一人で守るのは相当に困難だ。
ゴンザガ大はディフェンスに策が必要だろう》
《マークを4人くらいつけるべきじゃないか？》
《それが冗談にならないのが、いまの状況だ》
ウェイク･フォレスト大が誇る
最強インサイドプレイヤー、トム･マイカン。
開始1分弱で、このビッグマンは圧倒的な存在感を
放ってみせた。シンプルな守備では守れない。
そのオフェンスは地味ながら破壊力抜群だった。
が、
続くゴンザガ大の攻撃で、さらなる衝撃。
マイカンの本当の見せ場はディフェンスだった。
バッシイイイイ！！！！！！！！
《ブロックショット！！！！！》
《ボールがコート外まで飛んでったぞ…！！》
ゴール下に切れ込んだフレデリック･カマラの
シュートが、大きく外に弾き出される。
桜木 「……！！！！」
町田 「なんと…！！」
弥生 「あのカマラ君が…！！？」
《こいつは見事なバッティングだ！ スタンドに
ボールが放り込まれちまったぜ！》
《ハハハ、マイカン今日最初のホームランだ！》
杉山 「いまのも、なかなかのプレイか？」
桜木 「……。」
森尾 「お、天才が黙ってしまったか」
(全米大学界最強…、やはりとんでもない男だな。
学生ながら、Bリーグのトップ外国人を凌駕する
レベルだぞ…）
ブロックされたボールがコート外に出たため
引き続きゴンザガ大のオフェンス。
スローインから試合再開。
町田 「ショットクロックは残り7秒」
弥生 「1対1で勝負の場面かしら」
攻撃に費やせる時間は残りわずか。
ここで、ゴンザガ大は流川を選んだ。
《カエデ･ルカワに渡った！！》
《さあ、これは勝負の場面だぜ！！》
彦一 「流川君…！！！」
(このシーンでボールを託されるなんて…！！）
ダム！！！！
味方のスクリーンを使い、流川が仕掛ける。
ゴール下には、トム･マイカン。
森尾 「今度は流川か…！！」
杉山 「決めろ！！！」
キュッ！！
流川、急ストップ。
森尾 「よし！」
(そうだ、マイカンには近づくな！）
そして、ジャンプショット。
バッシイイイイイイ！！！！！！！！！！
森尾 「……！！！！」
距離を取ったはずだった。
マイカンの守備範囲の外から撃ったはずだった。
だが、ボールは叩き落された。
『ピピーーーッ！！！！』
同時に笛が鳴った。
『ファウル、WFU21番（マイカン）』
マイカン 『No…！！』
《おっと残念、これはファウルだったか！》
《前方に跳ぶ形だっただけに、ルカワの手を
一緒に叩いちまったか。2連続ブロックならず》
流川、フリースローを獲得。
ショットクロックが少なかった状況を考えると
ナイスプレイとされる結果だろう。
だが、表情はナイスプレイ後のそれではない。
流川 「野郎…」
(あの時よりもさらに強くなってやがる…）
杉山 「ファウルゲットではあるが…」
森尾 「思い切りブロックされたな…」
桜木 「ノッポめ…」
(ガイジンもルカワもやられた…）
マイカン 『ヘイ、何度でもかかって来いよ』
流川･カマラ 「…！！？」
ギラ！！
流川 『次は決める、待ってろ』
カマラ 『やられたままじゃいられない』
あの記憶に新しいユニバーシアードでも
ゴール下で猛威を振るったトム･マイカン。
日本代表は、アメリカの軍門にくだったが、
それは、流川とカマラも同様だった。
大会前のトレーニングマッチで、米国代表
｢ドリームチーム・ジュニア」の相手を務め、
そして、当たり前のように敗れ去っている。
このNCAAトーナメントは、いわば捲土重来の場。
グッ！！！
日本の高校から米国に乗り込んだ
ふたりの「外国人」は、コブシを強く握った。
そして、日本でも握りコブシ。
グッ！！
桜木 （負けんじゃねえぞ）
続く
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jungle123
スラムダンクの続きを勝手に考えてみる（1316） へのコメント一覧
高齢化かな
そして仙道、沢北とのプレースタイルの違いがどう描かれるか？
それ以上かも？？
ダンカンですらかねえ
流川＆カマラのコンビは、原作当初の仙道に挑む、流川＆桜木コンビの再来といった様相だけど、今回の対決では、同じ結果が出るとは思えない
それよりも、今回名前だけ登場した樽瀬
最近、過去の翔北 vs 山王(桜木・流川２年時のインターハイ)を読み直していたんだけど、まだ１年生の樽瀬弟の方が、宮城よりも凄いのではと思わせる描写が多々
樽瀬弟も、山王(卒業後？)からアメリカへ留学していることになっているはずなんだが、今現在は、どうなっているんだろう？
技術の面は勿論のこと、当時、宮城とさほど違わなかった身長や体格も含めて、凄く気になってしまった
願わくば、ワシントン大の沢北の後輩として、登場しないだろうか
あの試合ではフレッドを相手に、
攻撃では流川が守備では桜木がマッチアップした
この試合ではマイカンを相手に、
攻撃では流川がそして守備ではフレッドがマッチアップしそうだ
奇しくも昔は対戦した相手と今度は共闘するってのは燃えるねえ
ジャンプらしい展開だ
に対して
流川も、たりめーだ
とかいってそうなのが浮かびますねー！
次回楽しみです
圧倒的な差を見せつけてNBA側に勝ってほしい。
スラムダンクファンであると同時にNBAファンでもあるので、桜木がダンカン(マイカン)の上からダンクを決めるとことか、宮城がアイバーソン(アーバイン)を抜き去るところが見たいかと言われると…
そんなことが起こるわけないって気持ちの方が強くなってしまう。あくまで個人的な意見だけど。
ダンカンこのやろう
Kさんいつもありがとうございます！
白熱のアメリカのNCAAトーナメントが開始し、マイカンがゴール下を決めると、流川も急ストップジャンプシュートを決めました！
試合は注目のマイカンにはスクリーンでマークをチェンジしたフレデリックカマラ！この2人の勝負きた〜
下剋上なるか？ボールを持ち、フェイクを織り交ぜバンクショットでマイカンが再び決め、ディフェンスではスピードがあるカマラのドライブからのシュートをブロック！確実に決めとめるマイカン。化け物か！恐ろしい！記者席では4人マークげさが必要ではないかと予想され、あのときの牧さん並みのインパクト！
続き流川がスクリーンを使いトムから距離を取ったがブロックで叩き落とされたがフリースローを獲得しました！
本当にマイカンの攻守にわたっての活躍が恐ろしいがこのまま黙っていることはないはず。なぁ、流川・カマラ！
フリースローからゴンザカ大の流れを作ってほしいが果たしてどうなるのか？
叶うならあの練習試合の陵南戦、冬の選抜のメーホー戦のようなカマラ＆流川のWチームをみたいがどのような戦術を取るのか？
花道が流川＆カマラに無言のエールを送ってるの最高でした！
ゴンザカ大学がんばれ！流川＆カマラ頑張れ！
何かの映像で見ましたが実際のダンカンは穏やかなトラッシュトークで煽ってくるみたいですよね(笑)
拍手システムができてから、コメント打つより手軽な方法に流れてしまったのかも。
桜木が主役って感じでもなくなってるし、どこが着地点かわかりにくいからでしょうかね
湘北編の時はやはりそこら辺が明確だった
あの時は花道と流川がぼこぼこにされたけど
最後のインターハイの決勝で勝ってるってことは
その時は同じか花道と流川がそれぞれ少し上だったのかな?
今、カマラと流川が同じくらいの実力っぽいから
カマラが上かBリーグトッププレイヤーの花道が上か
気になる。
八村がフランス相手に大暴れし、河村がマルカネン相手に無双し、ヒューがウェンバンヤマをブロック。起こるわけ無いと思っていたことが起きているのが現実。とどのつまり自分を信じれるかどうか。あくまで個人的な意見だけど。
高3編が別ブログで連載中なの知らないの？
高校時代の森重vs桜木、流川みたいな試合構図になりそうな予感😆
桜木が見てるぞ、頑張れ流川🤜
知りませんでした
それは朗報です
どうやって探せば良いですか？
マジで？
またそれかよ
特に河村の存在が大きいですね。
八村渡邊のように体格に恵まれてなくとも通用してるわけですから。
来ました高3編待望論ww
“オレオレ詐欺”みたく、ちゃんと役割分担もコミコミなやつですね。
カマラ「ルカワ、何を、突然……」
盛りがってる？
スラムダンクの続きの続き知らないの？
高3編だよ力石さん