(リメイクの経緯はコチラ)
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インターハイ神奈川県予選まで、あと3週間。
湘北高校体育館では、二年連続の
全国出場に向け、厳しい練習が続く。
全国出場に向け、厳しい練習が続く。
キュキュ!! ダム!!
ザシュ!!
ザシュ!!
「よーーーーっし!!!!」
「ナイッシュー!!!!」
「ナイッシュー!!!!」
彩子 「みんな声が出てるわね」
晴子 「ハイ! イキイキしてます!」
安西 「フム、いい雰囲気だ」
そして、宮城を呼ぶ。
「宮城君、みんなを集めてください」
宮城 「ハイ」
(なんだ、一体…?)
(なんだ、一体…?)
パンパン!!
宮城が大きく手を叩く。
宮城が大きく手を叩く。
「よーーっし!! 集合!!」
「ん…?」
ダダッ!
安西のもとに選手が集合する。
安西のもとに選手が集合する。
宮城 「安西先生、お願いします」
安西 「フム」
ややソワソワした顔の天崎。
(なんだろう…。県大会の話かな…)
(なんだろう…。県大会の話かな…)
偉そうに腕組みで立つ桜木。
(どーせ大した話じゃないだろ、早く始めろ)
(どーせ大した話じゃないだろ、早く始めろ)
安西、問う。
「皆さん、練習試合の前に私が言ったことを
覚えていますか?」
「皆さん、練習試合の前に私が言ったことを
覚えていますか?」
「…!?」
宮城 (ヤベ…。なんだっけ…)
桜木 (いかん。全く覚えてねえ…)
流川 「………。」
※当然、覚えていない
※当然、覚えていない
彩子 「あ…!」
天崎 「そうだ、確か…!」
―― キミ達が再び全国で戦うためには、
―― チーム全体の底上げが必要です
―― チーム全体の底上げが必要です
―― この練習試合で
―― インターハイ予選への地固めを行います
―― インターハイ予選への地固めを行います
安田 (ああ…!!)
桑田 (そういえば…!!)
ザワ…。
選手たちの表情が変わる。
彩子 スタメンの発表、ですか…?」
晴子 「ベンチ入りの12人も…?」
安西、ニコリ。
「5人を全試合で固定してしまうわけでは
ないですが、軸となるメンバーは決めました。
県大会への基本体制にします」
ないですが、軸となるメンバーは決めました。
県大会への基本体制にします」
ゴクリ…。
選手一同、安西の言葉を待つ。
バス!!!
「オッケー!! ナイッシュー!!」
清田 「おお!! 上手い!!!」
高頭 「いいぞ、一ノ瀬!」
海南大附属高校体育館。
例年通り、中学トップレベルの選手が加入した
このチームで、ある一人の1年生センターが、
力を示していた。
このチームで、ある一人の1年生センターが、
力を示していた。
高頭、扇子。
(フッフッフ、いい選手だ。
ひとまず高さの強化は成功と)
(フッフッフ、いい選手だ。
ひとまず高さの強化は成功と)
「あれが、一ノ瀬君か……」
ドアの影から覗き込む男。
やはり、相田彦一。
(193センチ、83キロ。中学時代は県のベスト5に
選ばれとる。高砂さんと同じ技術派の選手。
1年生にして正センターになる可能性もあるで)
選ばれとる。高砂さんと同じ技術派の選手。
1年生にして正センターになる可能性もあるで)
カチカチカチ…!!
ボールペンをノックする。
ボールペンをノックする。
そこに、神がひと言。
「何やってるんだ? 見たいなら中に入りなよ」
彦一 「え……!!?」
(き、気づいとったんか…!!?)
清田 「ああ、陵南の!!」
高頭 「ん? 偵察か?」
※毎年のことなので慣れている
※毎年のことなので慣れている
アタフタする彦一。
「あ…、ええっと、そのですね…、
ちょっと要チェックをと思って…」
「あ…、ええっと、そのですね…、
ちょっと要チェックをと思って…」
清田、眉間にシワ。
「なんだ、その“ちょっと要チェック”ってのは…」
「なんだ、その“ちょっと要チェック”ってのは…」
彦一 「い、いや、その……」
(さすがは神さん、背後にいたのに、
気づかれとったとは…。試合以外の
場面でも視野が広い…!!)
気づかれとったとは…。試合以外の
場面でも視野が広い…!!)
神、ニコリ。
「コソコソしなくていいよ。
偵察は慣れっこだ。入りなよ」
偵察は慣れっこだ。入りなよ」
彦一 (そして、心も広い…!!!)
高頭、ニヤリ。
「フッフッフ。見るのが構わんが
自信を失うだけじゃないのか?」
「フッフッフ。見るのが構わんが
自信を失うだけじゃないのか?」
ピク!?
彦一 「な…!!」
高頭、扇子を振りながらニヤリ。
「田岡先輩に言っておいてくれ。
今年もウチが優勝をもらうとな」
今年もウチが優勝をもらうとな」
彦一 「…!!?」
(こ、これは言うべきか、言わぬべきか。
言ったら間違いなく練習量がアップする…)
言ったら間違いなく練習量がアップする…)
神 「じゃあ、適当に見てって。練習続けるから」
そして、手を叩く。
「よっし! 次、3対3!!」
「オウ!!!!」
カリカリカリ…。
彦一のペンが進む。
(新キャプテン、神宗一郎。
視野と心の広さに要注意や)
(新キャプテン、神宗一郎。
視野と心の広さに要注意や)
「海南には負けん!!」
「……!!!?」
ザワ…。
(な、なんだ…?)
(な、なんだ…?)
陵南高校体育館、
田岡茂一、突然の宣言。
田岡茂一、突然の宣言。
突然の声に、茫然とする越野。
「監督、どうしたんですか…、いきなり」
「監督、どうしたんですか…、いきなり」
田岡、腕組み。
「今日、彦一が海南の練習を
見に行っているらしい」
「今日、彦一が海南の練習を
見に行っているらしい」
越野 「は、はあ…。知ってますけど」
田岡、続ける。
「俺には高頭の顔が見える。
アイツのにやけたデカイ顔が」
「俺には高頭の顔が見える。
アイツのにやけたデカイ顔が」
植草 「はあ……」
越野 (なんだ、なんだ…?)
ギン!
田岡 「今年こそは陵南の年だ!」
越野、うなずく。
「当然です! 今年こそ全国へ!!」
「当然です! 今年こそ全国へ!!」
福田も静かにうなずく。
仙道は、ニコリ。
田岡、コブシを握る。
「よし! 今日からさらに練習量を増やすぞ!」
「よし! 今日からさらに練習量を増やすぞ!」
越野 「え…!!?」
植草 「さらに…!?」
福田 「……。」
仙道 (あら〜)
田岡、ニヤリ。
「高頭、その扇子、ブチ折ってやるぞ」
「高頭、その扇子、ブチ折ってやるぞ」
※相田彦一、悩んだ意味ナシ
そして再び、
湘北高校体育館。
湘北高校体育館。
安西 「以上です」
ザワ…。
ユニフォームを得る12人の発表が終わった。
彩子 「………。」
晴子 「………。」
少々重苦しい雰囲気。
「………。」
(石井と、佐々岡が…)
(落ちた…)
続く
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