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インターハイ神奈川県予選まであと2週間。
運命のメンバー発表、そしてチーム方針の説明から
一週間が経ったとある日の、湘北高校体育館。
一週間が経ったとある日の、湘北高校体育館。
宮城が吠える。
「オラ!! ディフェンス腰落とせ!!
そんなんじゃまた抜かれるぞ!!」
「オラ!! ディフェンス腰落とせ!!
そんなんじゃまた抜かれるぞ!!」
安田 「オウ!!」
天崎 「ハイ!!!」
荒石 (うるせーな)
ディフェンスの練習に励む湘北バスケ部。
安西監督が県大会までの特別訓練として
設定した特別メニューである。
設定した特別メニューである。
安西は、宮城、流川、桜木の3人をチームの軸に
任命するとともに、天崎や荒石をはじめとする
他選手にはロールプレイヤーの役割を課した。
任命するとともに、天崎や荒石をはじめとする
他選手にはロールプレイヤーの役割を課した。
いうなれば、「脇役の仕事」である。
それは、
例えばディフェンスであり、
例えばオトリの動きであり、
例えばディフェンスであり、
例えばオトリの動きであり、
例えば体を張ったリバウンドである。
―― 残りは、脇役?
中学時代からエースとして鳴らしてきた
野茂や与田は、これに対し当初は難色を示した。
野茂や与田は、これに対し当初は難色を示した。
合同練習試合で見せた活躍を
認めてもらいたかったのだ。
認めてもらいたかったのだ。
だが、彼らはすぐさま考えを改めることとなる。
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ダム!!!
野茂 「あ………!!」
(は、速い……!!!)
バス!!!
宮城 「よーっし、流川!! ナイスプレー!」
流川 「腰が高い」
野茂 「ハ、ハイ…!」
(ダメだ、俺には止められない…)
(ダメだ、俺には止められない…)
キュキュ!!
与田 (もらった!!!)
バッシイイイ!!!!
与田 「……!!!!?」
宮城 「ナイスブロック!! 花道!!」
桜木 「まだまだだな、一年」
与田 (高すぎる…。しかも、速い…!!)
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宮城、流川、桜木は、安西の考えを、
実力で見事に証明して見せた。
実力で見事に証明して見せた。
天崎、野茂、与田といった、中学トップレベルの
選手たちでも、彼らには歯が立たなかった。
選手たちでも、彼らには歯が立たなかった。
―― かなわない…
一年生たちはガックリと頭を下げた。
その時、
安西が言葉をかけた。
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安西のメガネが光る。
「キミたちは、まだ宮城君たちには及ばない。
チームの主役にはまだなれない」
天崎 「ハイ…」
野茂、与田 (……。)
安西 「脇役に徹さねばならない。 だが…」
一年 「……?」
(だが…?)
(だが…?)
安西 「だが、そうすれば、湘北は全国で勝てる」
一年 「………!!!???」
―― 全国
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その時から、一年生たちの顔つきが変わった。
キュキュ!!!
「ハイ、こっち!!」
安田がボールを受け取る。
コート外から宮城の声が飛ぶ。
「天崎、ボールマンチェック!!」
「天崎、ボールマンチェック!!」
バッ!!
安田の前に出る天崎。動きを封じる。
宮城 「オーケー! ナイスディフェンス!!」
天崎 「ハイ!!!」
ゴール下で体をぶつけ合う角田と荒石。
角田 「ググ…!!!」
荒石 「おらああ!!!!」
バッシイイ!!!
宮城 「よーーっし! ナイスリバン、荒石!」
荒石 「おうよ!!!」
同時に上級生の顔つきも変わった。
安田 (一年には負けない)
角田 (俺も試合に出るんだ)
潮崎 (控えでもいい。チームの力になりたい)
安西、ニコリ。
「フム。みんな自分の仕事を理解してきましたね」
「フム。みんな自分の仕事を理解してきましたね」
宮城、頷く。
「やっとチームらしくなってきました」
「やっとチームらしくなってきました」
いま、湘北は明確な目標とチームプランのもと、
二度目の全国を目指し、一丸となっていた。
同じベクトルで団結したこのチームは、
日々パワーアップしていった。
二度目の全国を目指し、一丸となっていた。
同じベクトルで団結したこのチームは、
日々パワーアップしていった。
彩子、感心の表情。
「1日ごとに強くなっていくのが分かるわ。
どんどんチームができあがっていってる」
「1日ごとに強くなっていくのが分かるわ。
どんどんチームができあがっていってる」
晴子 「ハイ、まとまってきてますね!」
彩子 「これなら、また全国で戦えるわ」
晴子 「でも…」
彩子 「ん?」
晴子 「石井君と佐々岡君、大丈夫かな…」
石井と佐々岡。
安西のメンバー発表により、
彼らは試合に出る機会を失った。
彼らは試合に出る機会を失った。
実力者の加入は、チームの力をアップさせるが、
それは同時にチーム内競争の激化にもつながる。
それは同時にチーム内競争の激化にもつながる。
全国を目指すチームに年功序列は必要ない。
石井と佐々岡は、若き新戦力に締め出された。
巻き返しのチャンスはまだあるが、
目前に迫った県予選に臨む湘北のメンバー構想に
残念ながら彼らの名は入っていない。
目前に迫った県予選に臨む湘北のメンバー構想に
残念ながら彼らの名は入っていない。
少なくとも緒戦となる八強決戦は、
観客席に座ることになる。
観客席に座ることになる。
そして、そこからポジション奪還への道が
決して簡単ではないことも彼らは知っている。
決して簡単ではないことも彼らは知っている。
晴子 「辞めちゃったりしないかしら…」
彩子 「大丈夫よ、晴子ちゃん」
晴子 「彩子さん…」
彩子、ニコリ。
「あの子たちも湘北の選手よ。
そんなヤワじゃないわ」
「あの子たちも湘北の選手よ。
そんなヤワじゃないわ」
練習後。
宮城 「ふぅ……、お疲れさん」
桜木 「フン、疲れてなんかねーぜ」
宮城 「そう言いながら足がガクガクしてるぞ」
(……!!?)
桜木 「こ、これは体質だ! クセだ、クセ!」
宮城 「そんなのねーよ」
着替えを終え、選手たちが帰路に着く。
最後に宮城が、戸締りのチェックに、
再び体育館に向かう。
再び体育館に向かう。
ダム…、
ダム…。
宮城 「ん?」
誰もいないはずの体育館から
ボールの音が聴こえてくる。
ボールの音が聴こえてくる。
「なんだ…?」
そっと中を覗く宮城。
そこには、
居残り練習を続ける石井と佐々岡の姿。
居残り練習を続ける石井と佐々岡の姿。
宮城 「フッ」
その時、背後から声。
「無駄な努力を」
「ん?」
振り向く宮城。
振り向く宮城。
桜木が立っていた。
「居残り練習をしたところで、所詮は凡人」
宮城 「花道……」
桜木、ニヤリ。
「だが、いい顔してやがるぜ」
「だが、いい顔してやがるぜ」
宮城もニコリ。
「ああ、そうだな」
「ああ、そうだな」
桜木、腕組み。
「アイツらが、一年軍団に勝てるかどうか、
見モノだな、リョーちん」
「アイツらが、一年軍団に勝てるかどうか、
見モノだな、リョーちん」
宮城、踵を返す。
「さて、戸締りはもうちょっと待ってやるか」
少し遠くには安西が立っていた。
メガネの奥の目が微笑んでいた。
続く
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