東京ペイサーズ・クラブハウス、
会議室の大型モニタの前で腕組みの桜木。
NCAAトーナメントの映像を見つめている。
次に配信されるゲームは、
ジョージ・ワシントン大学と
ジョージタウン大学の一戦。
桜木 「似た名前だな。接戦の予感だ」
そこに森尾。
「見事な予想で結構だが、観戦はできないぞ」
桜木 「ぬ?」
杉山 「今日は11時から練習だと言ったろ」
森尾 「次の試合はアーカイブで我慢だ」
(見たいのは、俺だってヤマヤマなんだよ)
杉山、ニコリ。
「まあ、いまの試合を見て、練習しなくても
流川君に勝てると思ったのなら、もう一試合
見ていってもいいんじゃないか?」
桜木 「……。」
キュッ。
桜木、画面に背を向け、退出。
そして、ドアを開けつつ捨て台詞。
「とっくに勝っているが、念のため
練習もしておくことにする」
杉山 「ははは」
森尾 (お前も上手くなったな)
杉山 (頭脳派センターと呼ばれてるんで)
そして、
週刊バスケットボール編集部。
彦一 「沢北さん、スタメンや!!」
ジョージ・ワシントン大学
スターティングラインナップ
G/9. エージ・サワキタ(191cm / 86kg / 3年 )
G/33. デリック・マードック (193cm / 92kg / 4年)
F/1. ハーリー・ホーガン (201cm / 102kg / 4年)
F/21. スキップ・ノートン(203cm / 110kg / 2年)
C/10. ブライアン・ベイダー(208cm/ 113kg/ 3年)
町田 「あれ、もしかして…」
弥生 「…?」
町田 「沢北は、PG…?」
『ビビーーーーーーー!!!!!!!!!』
両軍メンバーが、コートに出る。
そして、陽気な放送席の会話がスタート。
《マイカンの次はアラン・アーバインの出番だ。
大学界最強の…、おっと説明不足か、大学界で
“世界最強” のポイントガードが暴れてくれるぜ》
《1回戦では29得点・10アシスト・8スティールで
あわや、世にも珍しいスティールが入る形の
トリプルダブル達成かという大活躍だった!》
《彼がこの試合の最重要人物なのは間違いない》
彦一 「沢北さんがアーバインとマッチアップ?」
町田 「世界最強のガードと勝負だ…」
弥生、ワクワクを抑えきれず、苦笑い。
「凄いことになってきたわね…」
ゴツン!
沢北とアーバイン、コブシをぶつける。
アーバイン、ニヤリ。
「久しぶりだな」
沢北、ニコリ。
「覚えててくれたなんて、有難いよ」
アーバイン、もう一度ニヤリ。
「ああ、よーく覚えてるさ。ニッポンの料理は
本当に美味かったからな。あと、みんな親切で
感動したのも、いい思い出だ」
沢北 「…!?」
(野郎…)
少々カチンと来つつ、
センターサークル沿いに立つ。
《さあ、ティップ・オフ!!!》
《ジョージタウンのボールからスタートだ!!》
天崎 「っしゃ、始まった!!」
須形 「やべ、なんか緊張してきた…!!」
(アラン・アーバイン、世界最強のガード。
そのアーバインと、日本人の沢北さんが…)
ボールを持つのは、アーバイン。
そして、マッチアップは沢北。
町田 「うおおお!! マジで来た…!!!」
弥生 「アーバインのマークを任されるなんて」
「ああ……」
目の前の画面の光景に、まるで夢見心地の彦一。
日本の夢を背負って海を渡った男が、
世界最強を決める大学バスケのトーナメントで、
世界最強のポイントガードと対峙している。
(沢北さん…、頑張れ!!!)
だが、
夢見心地の記者は、一瞬で現実に戻される。
ダム!!!!!!
《アーバイン、行った!!!!》
《まずは、いつも通りの1on1!!!!!》
「……!!!!!」
沢北、一発で抜かれる。
次の瞬間、アーバインはゴール下。
キュッ!!!!
PFのノートンがチェックに出るが、一歩届かない。
《ワオ!!!!!!》
《なんというスピード!!!!!》
バス!!!
レイアップを沈める。
1stハーフ 12秒
GU 2
GWU 0
※GU……ジョージタウン大学
※GWU…ジョージ・ワシントン大学
「おおおおおおーーーーーーー!!!!!!」
「信じられねええ!!!!!!」
客席、総立ち。
アーバイン 「おい、遠慮はいらねえぜ」
沢北 「そうだな、次は止めるよ」
アーバイン 「そりゃ楽しみだぜ」
沢北 「……。」
(ユニバの時からさらに進化してやがる。
分かっちゃいたが、スゲエ奴だぜ)
《これだ!! これがアーバインだ!!!》
《エージ・サワキタは全く反応できなかった!
これは日本人には酷なマッチアップか!!?》
《優しい日本人は、アーバインに道を譲って
あげちまったんじゃないか!?》
「嫌なこと言うなあ…」
彦一 「ん…?」
編集スタッフ、苦笑い。
「なんか、日本人が馬鹿にされちゃってるかも…」
町田 「クソ…、負けんなよ、沢北…!!」
弥生 「とは言ったものの…」
(よりによって、相手がアーバインだなんて…)
続く、ジョージ・ワシントン大のオフェンス。
パンパンパン!!!
ベンチメンバーが手を叩く。
「ヘイ!! 一本返そうぜ!!!」
「エージ、やり返すんだ!!!」
ダム、ダム…。
沢北、ボールを運ぶ。
目の前には、アラン・アーバイン。
「獲るぜ、日本人!!」
キュッ!!!!!!
ユニバーシアードで牧紳一を苦しめた長い腕が
容赦なく襲い掛かってくる。
天崎 「来た…!!!」
神 「あのディフェンスだ!」
バシイイイ!!!!!
右腕がボールを叩いた。
町田 「ああ…!!!!!」
彦一 「…!!!」
ボールがラインを割る。
『ピピッ!!!』
『GWUボール!!!』
沢北 「……。」
アーバイン、ニヤリ。
「ライン際で助かったな。今日は10スティールを
狙ってんだ。ガンガン行くぜ、エージ・サワキタ」
沢北 「…!」
ジョージ・ワシントン大のスローイン。
ビッ!
ボールを受けたのは沢北。
沢北、ニコリ。
(覚えてくれてんじゃねえか)
キュッ!!!
またもやアーバインの腕が伸びてくる。
ダム!!!!!
沢北、肩をぶつけるようなドリブル。
アーバインの腕を弾き飛ばす。
「おおおおおーーーーーー!!!!!」
「さっそくの肉弾戦だ!!!」
アーバイン 「ほぉ…」
沢北 「親切じゃない日本人だっているんだぜ」
アーバイン、ニヤリ。
「面白い」
続く
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スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(1318) へのコメント一覧
これまた熱い!!
しかし沢北がどれだけやれるかで、宮城の現在地が計れそう。楽しみです!
沢北がPGだけでヤバいのに対戦相手アラン・アーバインとかアツすぎ!!
マジ頑張れ沢北!
仙道とは違うプレイなのはわかっとるけどどんなプレイがバリ気になる!
(どちらかというと仙道PGを見てみたいけど)
PFに河田or赤木を置いてSGSFに流川桜木も可能になる
面白いけどPG争いが激しすぎる......
とはいえ今の日本代表候補で誰がアーバインを止められるんだよ...
Kさんいつもありがとうございます!
波乱のNCAAトーナメントは流川のゴンザカ大勝利しベスト8に駒を進めました!
続くは沢北率いるジョージワシントン大VS世界最速PG率いるアランのジョージタウン大の戦いきた〜!似ているチーム名だが、勝つのはどちらか?
ワシントンはなんと沢北を、1番にしアランと対決!これは監督思い切った決断をしました!もっとやれ。試合前の会話から、アランは沢北を覚えていたもよう!沢北は世界最速ヤローに一泡吹かせれるのか?天崎、須形の青葉の2人が見守る中、圧倒的スピードで沢北を一発で抜き去りヘルプも間に合わせず切り込み決めた〜!
真っ先に決められたが沢北の心情は落ち着いているもよう。攻守を切り替え、沢北がpgで運ぶ中、すぐさまスティール!日本の点取りや流川、ダンプカー牧、電光石火宮城を驚かせた実力ほんと恐ろしい!
次も沢北がボールを持ち、アーバインは腕を伸ばすが、肉弾戦で持ち込ませない沢北。よし!良いぞ!このまま喰らいついてくれ。
流川の試合を見て燃える花道、次の沢北の試合を見るのを練習と重なっているため、うまくとめる森尾&杉山の先輩コンビにニンマリしました!
さぁ、似ている名前だが勝つのはどっちだ!各校応援団などは何人くらいいるのか?かたや、数千、かたやいつぞやの湘北並みだったり…
流川&カマラはきちんと結果を残しました!沢北もそれに続いてほしいと思う反面、アーバインがここで敗退はないとおもうフクザツな気持ち!
頑張れ!日本のエース沢北栄治!頑張れ!
マイカンには、二人がかりで行って、他の選手には、決められても仕方ないという戦術だったけど(ただ、それでも、メチャクチャ点を取られてた)
沢北は、一人で相手をするみたいだし
仮に、ダブルチームで止めようとしても、アーバインにとっては、沢北じゃない方の選手が穴となって、むしろ、抜きやすいくらいかも
さて、前回は、マイカンということで、桜木と森重のいるチームが観戦していたが
今回は、PGのアーバインだから、牧なのか、仙道&清田なのか、海外にいる宮城なのか
ちなみに、沢北のいるワシントン大のセンター
元ネタは、ビッグ・バン・ベイダーなんだろうけど、MMAのライアン・ベイダー(ベラトールのヘビー級チャンピオン)の方が、名前的に近くて、ちょっと、オモロイ
て、思ってしまうのは私だけじゃないはず。
Kさんいつもありがとうございます!!
ヘルプの上からダンクを叩き込んだー!
後のアメリカvs日本戦に希望を見出す為にも、沢北には是非頑張ってほしいです😆
きましたね、いよいよ、
こりゃ沢北も否が応でも燃えますよね、
この展開は神ですね、
身体能力だけで言えば花道はNBAでもトップだと思うし。
花道強化話もあるといいなアメリカにも早く言って欲しいしどうしても日本のレベルは低いからレベルの高いアメリカとかに行った方がより成長するから
ワンオーワンにおいては原作最強の沢北がどこまで通用するかで他の選手がふるいに掛けられる。
世界最強がどういうプレーしまた、誰ならマッチアップすることができるかとても妄想が膨らむ一戦になりそう(できれば回想はやめて)