横浜アリーナの観客席は、赤と紺で真っ二つ。
満員の観衆は試合開始を今か今かと待っています》
《今日のファイナルは一発勝負。泣いても笑っても
このゲームでチャンピオンが決定となります》
放送席、道谷アナウンサーが軽快なトークで
会場の雰囲気と決勝のレギュレーションを伝える。
そして、解説の塚本、ゲスト解説の岡浜が
それぞれ感想を述べる。
《凄い雰囲気ですねえ。この会場でプレイできる
選手たちが羨ましい限りですよ》
《今日は最高の試合を見せてもらいたいですね》
道谷が問う。
《どうやら下馬評では東京有利のようですが？》
塚本、頷く。
《はい、レギュラーシーズンでは東京が上位で、
戦力的にもフルパワーに戻ったわけですから、
東京有利の声が多いのは事実です。もし複数回の
勝負であるならば、東京勝利の可能性は非常に
高いと思います。ただ、今日は一発勝負です》
岡浜も続く。
《横浜は勢いがありますからね。接戦続きだった
プレイオフをここまで駆け上がった彼らの勢いは
東京といえども要注意ですよ》
地力の東京か、
勢いの横浜か、
放送席の展望。
そして道谷が、
まもなく試合開始であることを告げる。
《さあ、両クラブの選手たちが握手を交わしながら
センターサークルを囲います。カウントダウンの後
いよいよティップ・オフです》
町田 「っし、いよいよだぞ」
彦一 「日本バスケの歴史に残るビッグマッチやで」
弥生 「ワクワクするわね」
木暮 「よーーっし、頑張れ、三井、桜木！！」
安西 「ホッホッホ、楽しみですね」
B.LEAGUE FINALS
東京ペイサーズ × 横浜ネッツ
ユニフォームの色は、
東京ペイサーズが白、横浜ネッツが紺。
両チームとも、日本人3人･外国人2人のスタメン。
東京ペイサーズ
スターティング・ラインナップ
Ｇ／１.棟川公紀（178cm／70kg／33歳）
Ｇ／９.森尾毅彦（190cm／77kg／30歳）
Ｆ／10.R.デビッドソン（203cm／105kg／29歳）
Ｆ／99.桜木花道（199cm／101�圈�20歳）
Ｃ／17.T.ホームズ（203cm／102kg／30歳）
横浜ネッツ
スターティング・ラインナップ
Ｇ／12.深津 一成 (182cm／73kg／22歳 ）
Ｇ／31.三井 寿（186cm／75kg／22歳）
Ｆ／３.高木 祐太（191cm／83kg／26歳)
Ｆ／７.C･ポンセ（203cm／102kg／31歳）
Ｃ／14.G･パチョレック（208cm／112kg／30歳）
アリーナDJの合図とともに、大型ビジョンに、
カウントダウンを促す数字が表示される。
《さあ、カウントダウン、参りましょう！！！》
｢うおおおおおおーーーーーー！！！！！！！！」
｢さあ、始まるぞ！！！！！！」
｢｢｢ １０！！！ ｣｣｣
｢｢｢ ９！！！！ ｣｣｣
｢｢｢ ８！！！！ ｣｣｣
キュッ！！
センターサークルに立つのは、
東京P､桜木花道、横浜N､ガリー･パチョレック。
棟川 ＆ 深津、両軍の司令塔は自陣深くに立つ。
｢｢｢ ７！！！ ｣｣｣
｢｢｢ ６！！！！ ｣｣｣
｢｢｢ ５！！！！ ｣｣｣
桜木とパチョレックの間に立ったレフェリーが
両手でボールを構える。
三井が、ひとつ息を吐く。
森尾が、隣に立つ三井の尻を軽く叩く。
｢｢｢ ４！！！ ｣｣｣
｢｢｢ ３！！！！ ｣｣｣
｢｢｢ ２！！！！ ｣｣｣
｢｢｢ １！！！！ ｣｣｣
レフェリーがボールをトス。
《Tip Off！！！！！！！！！！》
バッシイイイイイ！！！！！！！！！！
9cmの身長差を跳ね返し、桜木がボールを叩く。
このボールを棟川がキャッチ。
｢おおおおおーーーーーー！！！！！！！！！」
｢東京ボール！！！！！！！」
｢でかした、桜木！！！！！！！」
｢アイツ、ジャンプボール、マジで強えよ！！！」
道谷《Bリーグファイナル、試合開始です！》
塚本《ジャンプボールは桜木君が勝ちましたねえ》
瞬間、
両軍の応援がスタート。
｢｢｢ レッツ・ゴー・トーキョー！！！ ｣｣｣
ガンガン・ガガガン！！！！！
｢｢｢ レッツ・ゴー・トーキョー！！！ ｣｣｣
ガンガン・ガガガン！！！！！
｢｢「 ディー・フェンス！！！！！ ｣｣｣
ガンガン！！！！！
｢｢「 ディー・フェンス！！！！！ ｣｣｣
ガンガン！！！！！
洋平 「おお、すげえ声だな…！！！」
高宮 「いままで見たどの試合よりもデカいぜ」
大楠 「っし、俺たちも行くか！！」
桜木軍団 「レッツ・ゴー・トーキョー！！！」
ガンガン・ガガガン！！！！！
堀田 「三っちゃん、シシューー！！！！」
堀田軍団 「ディーー・フェンス！！！！！」
ガンガン！！！！！
東京Pのオフェンス、
最初のシュートは、森尾だった。
道谷《森尾のシュートーーーーーー！！！！！！》
塚本《来るか！！！》
ザシュ！！！！！！！
｢来たあああああーーーーーーーーー！！！！！」
｢よーーーっし、森尾ーーーーーーーー！！！！」
1stクォーター 20秒
東京Ｐ ２
横浜Ｎ ０
道谷《先制点は東京！！ エース･森尾です！！》
塚本《大事な一本、やはり決めますねえ！！》
岡浜《ホームズ選手のスクリーンもよかったです》
ホームズのスクリーンを使い、ベースライン沿いで
ノーマークになった森尾。
棟川からのパスを受け、難しい中距離のシュートを
見事に決めてみせた。
塚本、感心の声。
《森尾君は、こういうシュートを落さないんです。
さあ、日本のエースは今日も活躍しそうですよ》
道谷《東京、このうえないスタートを切りました》
桜木が手を挙げる。
｢オウ、モーリー！！！！！！」
森尾 「オウ！！！！！！」
バチン！！！！！
棟川 「さあ、ディフェンス！！！！！！！」
｢オウ！！！！！！！」
東京P、頼れるエースの一発で先制。
そして、攻守の声援が入れ替わる。
｢｢｢ GO！ GO！ ネッツ！！！！ ｣｣｣
ガンガンガンガン！！！！！
｢｢｢ GO！ GO！ ネッツ！！！！ ｣｣｣
ガンガンガンガン！！！！！
｢｢「 ディー・フェンス！！！！！ ｣｣｣
ガンガン！！！！！
｢｢「 ディー・フェンス！！！！！ ｣｣｣
ガンガン！！！！！
道谷《横浜ネッツ、最初のオフェンスです！》
塚本《まずは一本決めたいですね》
東京Pは、ベテラン･森尾から始まった。
対する横浜N、最初のシュートを放ったのは、
ルーキーの深津だった。
ビッ！！
ショットクロックを17秒も残しながら、
トップの位置から躊躇なくスリーポイント。
｢…！！？」
棟川、虚を突かれる。
道谷《おおっと、いきなり撃った…！！！》
塚本《なんと…！！！》
横浜N、応援席がいっせいに立ち上がる。
｢深津のスリーーーー！！！！！！」
｢来い！！！！！！！！」
｢来おおおおーーーーーーーーい！！！！！！」
ガン！！！！！！！！
道谷《ああっと、入らない…！！！！》
塚本《うーん…》
ガッシイイイ！！！！！！！
東京P、リバウンドは桜木。
棟川 「っと、助かった」
桜木 「集中だぜ、キャップ」
ボールを手渡す。
棟川 「ああ、心得た」
洋平 「花道、ナイスリバン！！！！！」
野間 「いいぞ、花道ーーーーー！！！！！！！」
ガンガンガンガン！！！！！！
ダム、ダム…。
棟川、ボールを運ぶ。
(実は思いっきり集中してたんだがな…。
あの深津、ゲームの中の隙間を知っている。
やはり今日も厄介な存在になりそうだ)
堀田、立ち上がる。
｢オッケー、オッケー、いいシュートだった！！」
続いて周囲の観客も声を送る。
｢ナイストライ！！ ナイストライ！！！」
｢ドンドン撃っていけ、深津！！！！」
堀田軍団、コブシを握りしめる。
｢頼むぞ、ネッツ！！！」
どうやら堀田軍団を知っているらしい周囲の観客、
ひそひそと会話。
(あの人たちって、最初は三井以外の選手が外すと
ブーブー文句言うこともあったんだよな)
(そうそう、なぜ三っちゃんに撃たせない、とか）
(いまは頼もしい応援団だ。ありがたいぜ）
道谷、戦況を伝える。
《両チームともに、1度のオフェンスの機会があり、
東京が決め、横浜が外しました。そして再び東京の
攻撃となります。決めれば連続得点です》
塚本、頷く。
《ここでひとつ差を作るのが、やはり東京ですね。
彼らは本当に勝負強い。序盤である程度のリードを
奪うとなると、横浜にとっては厳しいですよ》
そして、続く東京の攻撃。
ボールは、棟川、デビッドソンと繋がり、
ゴール下の桜木へ。
洋平 「おおおお！！！！！」
晴子 「桜木君！！！！」
キュキュッ！！！！！
横浜Nの外国人コンビがすかさず囲う。
桜木は、ゴールのほぼ真下。
エンドライン側を向いている。
そこに背後から二人のディフェンスが寄る形。
赤木 「速い！」
河田雅 「さすが」
牧 「動きを封じれば3秒もある」
ギラ！！
桜木 （こんなもん、蹴散らして…）
｢一旦、外に出せ！！！」
森尾の声。
桜木 「ぬ…」
ダン！！！！
その場で体をひねりながらジャンプ。
味方の位置を確認する。
森尾が空いているのを発見。
ビッ！！！！
そこにボールを飛ばす。
バッシイイイイ！！！！！！！！！！！
森尾の目の前でボールが弾かれた。
｢……！！！！！！！！！」
道谷《ああーーっと、パスカット！！！》
塚本《三井君ですねええ！！》
背番号31・三井寿がボールをキャッチ。
堀田 「三っちゃん…！！！！！！」
｢おおおおおおーーーーーーーー！！！！！」
｢獲った！！！！！！！」
桜木 「ミッチー……！！！！！」
三井 「甘いぜ、桜木」
仙道 「わざと空けた？」
｢…？」
諸星 「パスをおびき寄せたってことか？」
藤真 「いや、やりかねないな、アイツなら」
赤木 「三井…」
三井、ニヤリ。
｢作戦的中。今日は勘が冴えそうだぜ」
続く
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jungle123
スラムダンクの続きを勝手に考えてみる（1333） へのコメント一覧
この三井をシュートだけの男だと………？
Kさんいつもありがとうございます！
待ってました！お待ちしてました！
Bリーグチャンピオンシップ決勝東京ペイサーズVS横浜ネッツ！
白と紺で分かれた一発勝負の戦い。キタキタきた〜！ジャンプボールはペイサーズは花道、ネッツはパチョレック、9cm差を花道が制し東京ボールでスタート！
両軍の応援に負けず桜木軍団と堀田軍団が盛り上げる！あれ？この時点で涙が…
開始早々ペイサーズはスクリーンをうまく使い森尾さんが2点先制し、対してネッツは隙をつき深津がスリーを打つが惜しくも外れ花道がリバウンドをむしりとり東京ボールに。
惜しくも外れたが、棟川さんを警戒させた様子、良いぞ！どんどんいけ！攻守を切り替え花道がボールを持つが、ゴール下をW外人が囲み、森尾さんへのパスをスーパースター三井がカット！
良いぞ！ミッチー！このわざとあけて獲る作戦、天性のセンスもあってペイサーズも苦戦するのでは。
深津の攻め、三井の勘！ここが一つのキーポイントになるのでは？
三井以外が外すと文句を言っていた堀田さんに笑いました笑
試合は始まったばかり、ミッチーにはあっと驚く活躍を見せてほしい！
頑張れ！横浜ネッツ！
桜木の活躍も見たいけど三井の活躍もほんと嬉しい。三井へのみんなの評価も嬉しい。
Kの部屋で初めて深津が活躍？？
桜木と三井試合始まったばかりですが、2人とも注目されていてファンとしては本当に嬉しいです。
以前のユニバ代表で東京と戦った時は三井が桜木にやられてしまった印象だったので、今回とうなるか楽しみです！
前にもコメントさせていただきましたが、湘北メンバーで唯一全国制覇経験のない三井の優勝の姿をみたいです！
でもKさんのファンでもあるので、これからの試合を楽しみにしています！
文字だけで簡単に映像が浮かぶ…
J.パチョレックでは？
個人的には花道に3Pがあるならそろそろ披露してもいいと思う。
天皇杯の時に3Pがないと鮮明に自覚したはずだから
努力の天才でもある花道はそろそろ打てるようになってるはずなんだけどな
なんだけど地力が東京の方がハッキリ上なんだったらミッチーに花道マッチアップさせれば横浜はジリ貧で終わってしまう気がする。そして東京の監督さんはそれをしそうなキャラだし。
この後3Pはもちろんドライブ、そしてパスで魅せてくれた。
能力とセンスは違うものと思っていて個人的に流川、沢北が圧倒的な能力で抜くのに対し仙道、三井はリズム、タイミング、静から動への滑らかさで抜くみたいな
そういう意味で圧倒的な能力の桜木に対し能力的には劣っている三井&深津がどう戦うのかプレーのチョイスが抜群に上手い2人だけに今後の展開が楽しみでしょうがない
無敵に思えた桜木のパスもわざと空けるで無敵ではなくなったし
予選は3戦勝負だったのに？
涙腺が緩くなっているのは、
「花道」対「三井」のせいですかね、、
ピョン吉のポジティブプレイ、
敵からすると怖いですね、
洗脳ですかね、、
DFは与野をSF、桜木を三井にあてると予想
とにかく、簡単には勝たせてもらえないゾ、花道君よ。次回もメチャ楽しみです。
みつ（��）い（� 砲世�ら？
まさかねw
三井のNBAモデル、レジーミラーが背番号31。
「お前なら
味方を探してパスを出せるからな」
ってところでしょうか？
まだまだ序盤！
無理なさらず、でも、更新頻度高めを期待してますm(_ _)m
シンプルにレジー・ミラーからかと思います！
若手がおじさんたちの予想をまた超えそうなところと
おじさんたちの粋と意地が見れる
そんな試合になりそうですね
楽しみにしています
レジーミラーの背番号かと....
中→中のパスと違って中→外のパスはただデフェンスとの距離があるだけでは通らないこともあるってわけか
これは三井が上手かった
天才 対 天才
そして、華やかな対決のそばで、
存在感を発揮する深津が不気味すぎる
ハイレベルすぎる戦い、、、
しびれます
面白すぎます！！
桜木はフィジカルではコート上ナンバーワンなんだからゴリゴリ得点重ねていくべき
最近はうまいプレーをしようとしすぎな感があるんで
勝つぜ花道！
Mr.タイガース
掛布と思います